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異例の暑さ 群馬県館林市では初めて学校の夏休み延長

TBSラジオ

9月になり多くの学校で新学期が始まりましたが、酷暑となった今年の夏、学校でも異例の対応が取られていたようです。

館林市 暑さで夏休み延長

8月5日に40.2℃を記録するなど危険な暑さが続いた群馬県館林市では、初めて小中学校の夏休みを延長しました。館林市教育委員会 学校教育課 橘直人さんのお話です。

館林市教育委員会 学校教育課 橘直人さん


例年夏休みは、7月21日から8月27日でしたが、今年度より8月31日までとなり、夏休みが4日間延びたことになります。子どもたちは、9月1日から2学期がスタートしています。全国的に夏の日中の気温が35℃を超える猛暑日が増加しており、これまでも各学校では子どもたちの健康と安全を第一に考えて、屋外における学習活動の制限や、活動内容の変更を行う等の熱中症事故防止に取り組んでまいりました。しかしながら、近年、全国で学校管理下における熱中症事故が多発しており、特に8月、教育活動を行うリスクが高くなっております。このようなことから、館林市では、登下校時や体育等の授業における熱中症リスクの軽減をはかるために、夏休みを延長することにしました。         

館林市では、ここ数年の暑さを受けて、以前から夏休み延長の準備を進めていて、去年11月に館林市教育委員会から保護者宛に、通知を出したそう。災害や学級閉鎖などの不測の事態に備え、授業時間は余裕を持って設けていたので夏休みを伸ばしても、授業時数はしっかり確保できるということです。

館林市ではこれまでも、独自の熱中症対策ガイドラインを作って学校に配ったり、オリジナルの熱中症指数ランクボードを学校で掲示して注意喚起したり、全ての小中学校に暑さ指数計測器を配ったりと、熱中症対策に力を入れてきた経緯があります。


夏休み延長に保護者や子どもは

  
そんな中、初めて行った夏休み延長を保護者や子どもたちはどう感じているのか。まだ夏休み中だった8月27日に、館林に取材に行ってきました!

館林では市の施設や民間、県の施設も合わせて28ヶ所が、涼しく快適に過ごせる「クールシェアスポット」に登録されています。館林市生まれで、アジア初の女性宇宙飛行士となった 向井千秋さんが名誉館長の「向井千秋記念子ども科学館」もその1つです。科学館や、その近くで保護者や子どもに話を聞いてみました。


「今1年生。長いと長いで大変、体力が有り余ってて。」


「︎ここ暑いので、暑さ対策にはいいかなと思います。今4年生。嬉しがってます。」


︎「学校からのお便りで知りました。暑さ対策のためと書いてありました。時代の流れで仕方ないかなという感じですかね。」


「5年生です。ちょっと嬉しいけど、でもその分宿題も増えたので、ますます大変になりました。自主学習帳1冊、全部のページを埋めてこなきゃいけないっていう。国語20ページ、算数20ページ、理科10ページ、社会10ページ。もう泣きたいです。先生が恋しくなってきたり、友達に会いたいなって。」

「9月も暑そうですけどね。親は大変です。ずっと家に居させるわけにいかないので、必死にあちこちのイベントに申し込みをしたら、今度連れて行かなきゃいけない。親は体力勝負だと思いました。」              

保護者の方は、夏休みが延びて子どものご飯の用意が一番大変ということでしたがこの暑さだと仕方がないという声が多かったです。ちなみに子ども科学館には、館林市外からも多くの親子が来ていたんですが中には「うちの子どもの学校も暑さで夏休み延長になった」という声もありました。

子ども科学館の方の話では、去年の同じ時期と比べて、団体のお客さんも増えているそうで「この暑さの影響で屋内で楽しめる場所として選ばれているのでは」と話していました。

館林市 熱中症予防パトロール

また、館林市では、このほかにも独自の対策として「熱中症予防パトロール」を行っています。実際に流れているパトロールの音声と、館林市役所健康推進課 根岸弘幸さんのお話、聴いてください。

(パトロール音声)

「こちらは熱中症予防広報車です。扇風機や冷房を使用し、こまめな休息と水分補給を心がけ、熱中症に注意しましょう」

館林市役所健康推進課 根岸弘幸さん


熱中症の正しい知識を身につけていただいて、ご自身とか周囲の方の環境にも気を配ることで、発症や重症化を防ぐこともできますので、市民の方に熱中症の注意喚起を促して、健康被害を予防するために行っております。国からの熱中症の警戒アラートが発令された時に、公用車に取り付けた拡声器を使用して、あらかじめ録音した音声の呼びかけによって行います。市内をだいたい、概ね2つのエリアに分けて、午前と午後に2回に分けて行っております。        

農作業や家庭菜園をしている方の熱中症の報告が多いそうで、特に畑が多い地域など、作業をしている人が多そうなところを意識して回っているそう。大通りではなく、細い道などに入っていきたいので、小さい車、軽自動車で回るなど色々と工夫していました。

館林市では、このほかにも、市民の要望があれば、熱中症対策を学べる講座なども開いているということでした。

異常な暑さなので、1人1人が気をつけましょう。

(TBSラジオ『「森本毅郎スタンバイ』より抜粋)

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