第64回「コミュニケーションの取り方、いろいろ!」
「私たちの未来は、私たちで作る!」
あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組。
今回もリスナーの方からいただいたお便りをご紹介しました♪
私は、歳の離れた娘みたいな子と2人で仕事をしています。ちなみに 50歳と25歳です。
2年目になりましたが、気づけば、彼女は私に全く敬語をつかいません。
他部署の方には敬語をつかえるので、使えないことはないです。ちょくちょく 他部署の方からも「彼女 タメ口ですけど 大丈夫ですか?」と心配されています。
上司にも相談しましたが、特に何の解決にもならなかったので、意を決して、本人に、「プライベートな話はいいけど、仕事の時は話しかたに気をつけて」と言いました。
しばらく ギクシャクはしましたが、1ヶ月も経たず、すでに元に戻っています。
仕事もできるし、一度だけ旅行にも行っているので、「この人はいいだろう」みたいに思われているのかわかりませんが、親しき中にも礼儀あり、と思っているので 、毎日、特に週はじめの月曜日は朝はモヤモヤしまくりです。
どうしたらいいでしょうか。
小泉:なるほど。大石社長のところは、みなさん敬語でお話ししていますか?
大石:社長に対して?それは結構、そうだな。新人の子にいきなりタメ語で話しかけられたら「え!」ってびっくりしちゃうかな。僕らの世代はそうかもしれない。
小泉:アナウンス部なんて、絶対そうでしょうね。
上村:そうですね。こちらが「おはよう」って言っても、ペコっとするだけ、みたいな子は「どうした?」って思ったことはありました。特に何も言わなかったですけど。色々な時間帯に働いていて、疲れているので、元気がなかったのかなって消化しました。
大石:どうですか、後輩とか。
小泉:私は、会社とかは、みんなだいぶ年下だから、一応気を使って敬語で喋ってくれたり。でも、時々敬語じゃなくなったりするのも私は全然平気なタイプなんです。そういった意味で、組織の中の一人としてはあんまり生きてきていないんですよね。
大石:はい。
小泉:例えば、撮影クルーの人間関係とかだと、敬語じゃない方が上手くいくこともいっぱいあるから。もちろん先輩とかにも、普段は敬語で喋ってても仲良くなった時にわざと、ふざけて「もう、〇〇さんったら!」みたいな感じで仲良くなるとか。自分よりずっと若い俳優さんとかに「きょんちゃん」って呼ばれるのも嬉しい。割とみんなタメ口なんですね。
大石:あ、そうですか!
小泉:はい。二十歳前後の人とかでも「きょんちゃん」とかって。私は好きな方なんです。多分、この(メールの)25歳のお嬢さんは、あなたのことが好きなんだと思う。
上村:そうなんですよね。
小泉:だけど、人に見られたら嫌かもね。25歳の子に軽視されているように見えたりするから。敬語ごっことか、どうですか?
大石:敬語ごっこ?
小泉:「おはようございます、大石さん。」「あ、そうですよね!」ってこっちから言ってみて。「いつもタメ口だから、敬語に合わせようよ」とか。それが遊びとして成り立っていかないかなって思いましたけど、どうですか?
上村:旅行に行くほど仲はいいんですよね。
小泉:きっと、大好きなんだよ。
上村:心の距離はすごく近いと思っているからこそだと思うんですよね。
小泉:だから、他の部署の人に敬語を使っているのは、心を開いていないからなんだよね。きっと、そういう子なんだよね。いいことな気がするから、そういう感じでやってみたらどうでしょうかね。
大石:ちょっと調べてきたんですけど、企業も世代間のコミュニケーションギャップってすごく課題として認識しているらしいです。それを解消すると離職率が下がったり、パフォーマンスが上がったりするんですよ。
小泉:そうだよね。
上村:たしかに、もう1ターン返信来るかなと思ったらこないとか、最近あるなって思います。それで「返信来たっけ、わかってるかな」と思ってみるとスタンプボタンだけ押してあったりとか。「あ、これでOKなのか、よかった」みたいな。
大石:そうそう。
上村:なので、入社11年目だとコミュニケーションの仕方にギャップがあるなと思ったりします。
小泉:若い人たち、電話とかしないですもんね。
大石:あー。
上村:苦手な人多いですね。
小泉:若い人からは、あんまり電話かかってこないよね。逆に、自分より年上の方とかはメールだと上手くいかないことが多くてお電話することがあったりします。
大石:コミュニケーションの手法がちょっと違うんだね。
小泉:がっつり、ここでわかれるな、っていうところがあって。私たちは両方、まだいける世代。その前の世代だとメールとかLINEとかが苦手な人も多いです。
大石:(コミュニケーションギャップを減らすと)パフォーマンスが上がるっていうことだから、僕も経営者として世代間でどんな特徴があるのか整理して学びたいなって思いました。
小泉:知るといいですよね。きっと、役にたつ企業がいっぱいあるんじゃないですかね。
新しく建てた自宅の1階を銭湯に!
熊本県・神水公衆浴場
番組後半は、 熊本県・神水(くわみず)の銭湯をご紹介♪
新しく建てた自宅の 1 階に「銭湯」を作った方がいます。きっかけとなったのは2016 年に発生した熊本地震。神水も大きな被害を受けました。この街で生まれ育った黒岩裕樹さんは、自宅の1階を銭湯にして「地域の方々の憩いの場」にすることにしたんです。「神水公衆浴場」の黒岩裕樹さんにお話を伺いました。
私自身も熊本地震で、自宅の分譲マンションが大規模破壊してしまいまして。震災から半年、1 年ぐらいは電気も止まっていたところもあったので、ゴーストタウン的な感じにもなっていたんですよ。
地元が暗くなっていくのはアレだなと思いつつも、どちらかというと、私は、地元に対して、想いが強いほうでして。どうせ自宅の再建するんだったら、家族が大家族っていうのもあったので、銭湯と併用したら、子どもたちも喜ぶかなと思ったのがきっかけではあります。
私自身が、4 人娘がいまして、それぞれの友達を連れて来て、一緒にお風呂に入って銭湯のジュースを飲んで、土間空間でおしゃべりしたり、遊びをしていると、昭和の原風景が令和でもあるような形で、我々も笑顔が出てきて。ちょっと幸せな気分にはなりますよね。
お風呂に入らない人はあまりいないので、お風呂自体が日常だと思うんですけれども、その日常の延長上に非日常の銭湯がある形なので、みなさんも、やっぱり、集まりやすいっていう気はしますね。
ちょっとした繋がりが増えて。防災に関しても「共助」っていう言葉があるんですけれども、小さい繋がりでも増えていったら、大きな力に変えていけるのかなという気はしていまして。
その中の 1つに、銭湯っていう機能があるのかなっていう気はしますね。
小泉:素敵。いいことですね。これって、オープニングで流れた声とも繋がりますよね。昔と今ではコミュニケーションが…っていう話だったけど。こういう人と集まれる場所、人を知って、お話ができる場所が増えるって、いいことしかないなって思いました。
上村:新しく建てた自宅の1階に銭湯を作った黒岩さんですが、本業は「構造設計 1 級建築士」。自宅と銭湯が同居するこの建物は、ご自身で設計したそうです。のれんのデザインとかも素敵ですよね。
小泉:すごく素敵なの。
大石:リスナーの皆さんも調べていただいたらわかりますけど、想像以上に素敵ですね。
小泉:そうです!
上村:2021年度の「グッドデザイン賞」で、大賞に次ぐ「金賞」を受賞されているとのことです。
小泉:たくさん獲ってるよ。「日本空間デザイン賞 2021」では「大賞」「金賞」「サステナブル空間賞」を受賞。それで、手元の資料にはご家族が銭湯ののれんの前にいる写真があるんだけど、お嬢ちゃんがお揃いの服着てかわいい。
上村:一番お姉ちゃんの子もニコーっと笑っていてかわいいですね。
小泉:すごく素敵なお写真。
上村:銭湯の営業は、週4日、夕方4時から8時まで。仕事が終わると、黒岩さんのご家族が交代で、自宅の玄関を兼ねた番台に座ります。
小泉:そうなんだ。
上村:訪れるお客さんは、常連さんが7割で、それ以外には、「日本に来たら、ここに来たかった」という海外の方も少なくないそうです。
小泉:一人で暮らしている人とかさ、若い人も、高齢の方も、一人で行くとお風呂を沸かしたりするのが億劫になっちゃう人が増えているんでしょ?そういう人でも、行っちゃえば入るじゃない。ここに限らず、みんなで集まれていける場所が増えたらいいかもしれないですね。
大石:もし、自宅を建て替える機会があったら、こういうことやってみたいですよね。広いところに住めるなら。
小泉:そうだよね。大きいお風呂は作りたいですね。私は、実家をいつかどうにかしようと思っているんですけど、ちょっと大きなお風呂があったら、親戚の人とかが高齢になってきていたりして。うち、親戚が仲良いので集まることが多くて、そういう人たちが泊まれたり、集まってみんなでご飯が食べられる場所を作れたらいいなと思ってるから。そこにお風呂があって「じゃあお風呂入って帰ろうかな」って言ってくれたらいいですね。
上村:素敵。
(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)