「バス減便」要因? 市内で自転車盗が急増 昨年7月以降 町田駅周辺
町田市内での自転車の盗難被害が急増している。町田警察署の発表によると、昨年2024年に管内で認知した自転車盗の被害件数は550件で、前年の354件から大幅増となった。町田署は「鍵をかけていない自転車が狙われる。未然に防ぐためにも施錠の徹底を」と呼びかけている。
大幅増となったなか急増したのが、昨年7月以降の半年間、町田駅周辺で多発した。町田署は「同時期に路線バスが大幅に減便されたことが関係している可能性が高い」とコメント。バス便の減便により、帰宅する手段を失った人が「足」代わりに自転車を盗難したケースが増加した、とみているという。
犯行が行われた時間帯は夜間に集中しているといい、町田署の江口博行署長は「自転車ぐらい、という安易な気持ちで盗む人が多いようだ。窃盗罪にあたる。無施錠の自転車が狙われる傾向だ。注意してもらいたい」と呼びかける。
6割が無施錠
盗まれた550件のうち361件(65%)が無施錠だったという。特に自動ロックされるタイプの町田駅に隣接する市営駐輪場ではその安心感から自転車そのものに鍵をかけない人が多いとし、「料金を払いロックを解除して持ち去るケースが少なくないようだ。自転車本体にも鍵をかけてほしい」と町田署の担当者は話す。
一方、江口署長は「『駐輪場に停めているから安心』という油断が思わぬ被害につながっている。誰でも被害にあってしまう恐れがある。日ごろから防犯を徹底してもらいたい」とコメントし、対策として夕方の時間帯を中心とした町田駅周辺での啓発活動や、ポスター掲出などにより施錠徹底を呼びかけているという。