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大正前期の旧銀行建物 「坂越の玄関口拠点に」

赤穂民報

展示リニューアルプロジェクトが進行中の「坂越まち並み館」

 兵庫県の景観形成重要建造物にも指定されている施設をさらに有効活用しようと、坂越の資料館兼観光案内所「坂越まち並み館」の展示リニューアルプロジェクトが進んでいる。

 「坂越の玄関口」となる拠点への再編を目指し、地元住民と大学生、専門家などが協働で取り組んでいる。

 坂越まち並み館は大正前期に建設された木造瓦葺き2階建てで、かつては銀行だった建物。現在は所有者の赤穂商工会議所が赤穂市に無償貸与し、坂越地区の資料館兼観光案内所として使われている。「大正期の播磨地方における銀行の姿を今に伝える建物として、歴史的に貴重」として2023年に県が「景観形成重要建造物」に指定した。

 プロジェクトは今年2月に地元住民有志で発足したNPO「坂越のまち並みを創る会」(片山安忠会長)に関西福祉大学教育学部の金子美里ゼミ、赤穂市都市計画課などが協力して6月にスタート。同館の展示について改善すべき点を洗い出し、▽順路が確立されていない▽情報量が多く、伝えたいことが絞れていない―などの課題を抽出した。市教育委員会の学芸員を招いて坂越の歴史を学び、若者の目線も交えたフィールドワークで魅力を再発見。展示のコンセプトや題材について話し合った。

坂越の魅力や同館の展示について話し合ったワークショップ

 今後は、話し合いで得られたヒントをベースに地元在住の設計事務所TOROなどの専門家が展示プランをまとめ、自分たちの手で展示パネルや備品の制作から設置までを行っていく。飲食可能な休憩スペースを新たに設けるほか、重厚な扉が印象的な金庫室をミニシアターに活用する計画もある。

 10月18日に開催予定のお披露目イベントへ向け、今後の活動は具体化の段階へと移っていく。同会事務局長の櫻井建成さんは「NPOメンバーや地元住民、学生さんと一緒に良い展示づくりを模索したい」と話している。

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