猛烈な陣痛の痛みと不安を乗り越えて…感動と感謝。出産体験談
やんちゃ盛りの4歳の息子を育てるママライターの、こりんです。私の母は苦労して子どもを授かったので、私も同じように苦労するのかなと気負いながらも、そろそろ授かりたいなと思った頃、すんなりと27歳で妊娠が発覚しました。
毎日が“二日酔い”妊娠の喜びの中始まったつわり
すぐに、その喜びとともにスタートしたつわり時期。毎日二日酔いのように胃が気持ち悪く、妊娠初期に過ごしたクリスマスは、せっかくのケーキやご馳走が喉を通らず。夫の美味しそうに食べる姿を横目に、私は唯一食べられた“豆腐”を口にしていました。
吐くことはなかったものの、仕事をしながら匂いに過敏で気持ち悪くなり、一日に何度もトイレにダッシュ!家に帰ってからも、夜中に急に吐き気がして起きてしまうようなつらいつわり時期でした。
妊娠5ヶ月目(安定期)にはつわりも落ち着き、食欲も回復。周りに「妊婦さん大人しくしていて!」と注意されてしまう程、すっかり元気な妊婦に様変わりしました。予定日も近づき、“おしるし”が出たので、実家に戻ってのんびり過ごそうと母と夕飯の支度をしていた矢先のことでした。
これが陣痛!?痛みと不安の中、安心した温かい手…
おなかに痛みを感じて何度もトイレに行くものの、痛みが引かない。「これが陣痛なの?」不安と迫りはじめた出産におびえながらも、“陣痛アプリ”を使って痛みの間隔を測ってみました。間隔がバラバラでどうしたらいいか分からず。すぐに病院に連絡し、そのまま向かいました。
陣痛室に入りおなかから腰に移った猛烈な痛みに、もがき、うなりました。初めての痛みと、出産への不安に襲われる中、付き添ってくれた実母の「大丈夫、赤ちゃんも頑張っているよ」という励ましと、腰をさすってくれる頼もしく温かい手にとても安心しました。
駆けつけた夫は母に教わりながら腰をさすってくれるも、痛みの場所がつかめず結局選手交代!せっかく用意した陣痛逃しのテニスボールは、使い方が分からずオロオロする夫に、少し「イラッ」とする場面も。
陣痛室に入って数時間で、早々に子宮口が全開に!早くこの痛みから逃れたいと思いながら、歩いて分娩室へ移動しました。
いきみ方がわからない!大騒ぎの中訪れた感動の瞬間
夫に付き添われながら分娩台に。陣痛に合わせて「いきんで!」と言われるものの、妊娠してからおなかに力を入れないように気をつけてきたためいきみ方がわからず、困惑状態!
つらくて、目をつぶり声を出すと「目を開けて!声は我慢!」と助産師さんに言われ、自分の思うようにできず、そんな中でも襲ってくる痛みに限界寸前!「この痛みはいつ終わるの!?」とつい叫んでしまいまいた。
夫に陣痛が来るタイミングに合わせて頭を前に押してもらい、なんとかいきめるようになってきた頃。主治医の先生が来て破水。“すぅーっ”と急に楽になった感覚がありました。そこから何度かいきみ、病院について5時間40分後に無事男の子を出産しました。
おなかの中でずっと一緒に過ごしてきた我が子が目の前に。疲れ切り、ぐったりしている中、初めて胸の上に抱いて感じた我が子のぬくもり。じわじわと湧き上がる感動と、自分を同じように産んでくれた母親への感謝の気持ちが溢れてきました。
妊娠38週6日、身長49.5cm・体重3324gの男の子を出産。初めての出産は、覚悟していた以上のものでした。ですが妊婦時期を過ごし出産を乗り越えた母は何よりも強く、壮絶な体験も母だからこそできる貴重なものだなと感じました。今は子育てで日々イライラ、ひとりになりたいと思ってしまうこともありますが、そんな時にこの日のことを思い出すと、我が子が何よりも愛おしく感じ、寝ている息子を思い切り抱きしめたくなります(笑)。
[こりん*プロフィール]
出産を機に仕事を辞め、育児、家事に専念するものの何か物足りなさを感じ、息子が幼稚園入園と同時に仕事復帰。現在は時短で保育の仕事をしています。大変さは増したものの仕事に充実感を感じ、仕事終わりに息子と公園で遊ぶのが幸せなひとときです。自分の経験や保育の現場で学んだことを、少しでも伝えられたらなと、ママライターとして奮起しています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。