投資家ねこなべさんのお金とキャリア1/3:知らないと損するマネー×キャリアのリアル
「人生100年時代」と言われる今、ひとつの会社に依存する働き方だけではなく、自らのスキルや資産を育てながら、将来の選択肢を広げていくことが重要になっています。
それでは、長期的なキャリア形成と資産形成はどのように両立することができるのでしょうか?
今回は、“キャリアとマネー” の専門家・ねこなべさんに「キャリアとお金の教養」について、現代のビジネスパーソンが持っておきたいキャリアとマネーリテラシーの基本をお話いただきました。
ご自身が30代で資産1億円を築いた実体験から、収入・支出管理、固定費削減、投資とキャリアの好循環の作り方などを解説します。
「自分に投資」した人から、未来は変わる!
自分の価値を高め続けるための、新しいキャリア戦略を探るきっかけとしてご覧ください。
ねこなべ30代で1億円の資産を築いた個人投資家・実業家。会社員から独立後は、企業顧問や講演活動などを通じて「採用と投資リテラシーの向上」を支援。日本株高配当・不動産を中心に、配当・賃料・事業の3本柱で安定した資産運用を実践・実験中。
•人生100年時代のマネー教養
•30代で資産1億円を築くまで
•キャリアとマネーの最適解
•1つ上のビジネスパーソンになる
•まとめ:キャリアとマネーで人生を豊かに
人生100年時代のマネー教養
皆さんこんにちは。キャリアとお金の専門家・ねこなべです。私は採用コンサルタントとして働きながら資産形成を進め、現在は独立し、企業顧問業と投資活動を行っています。
今回は「人生を彩るキャリアとマネーの関係」について、データを交えながら解説します。
2019年、金融庁が発表した報告書により、いわゆる「老後2,000万円問題」が国中で話題となりました。それまで常識とされていた「老後は年金で暮らす」という前提が揺らぎ、国民の間に不安と怒りが広がりました。
更にコロナ禍を経て、マネーリテラシーの差が生活格差に直結する時代になりました。これからのビジネスパーソンに求められるのは、自身の「キャリアアップ」だけでなく、「お金の考え方をアップデート」することです。
キャリアを考えるうえで特に重要なのは「いつまで働くのか」という視点。日本では構造的な人手不足が続く一方、終身雇用制は終焉を迎えつつあります。低賃金・単純労働と、高賃金・価値創造労働(※1)労働の二極化が進み、希望退職や早期退職も増加の傾向に。採用現場でも「人手不足なのに良い人が採用できない」という声を多く耳にします。
こうした状況から、20〜40代のキャリア世代は、自身の人生を守るためにも、守備的意識=マネーリテラシーを高める必要があります。実際に、優秀な人ほどマネーリテラシーが高いという傾向は現場でも感じるところです。
これからの時代は“キャリアとマネーはセットである”という考え方になっていくと、私自身確信しています。
※1 AIに代替されないような、人が個性を出して生み出す仕事に高い価値や年収がつくもの
30代で資産1億円を築くまで
私は現在40歳です。大手人材企業の部長職を経て、36歳で独立しました。投資歴は約15年で、20代前半に資産200万円からスタートし、30代で資産1億円を達成。現在は約1.5億円の資産を保有しています。
収入の3本柱は以下の3つ。
•不動産賃料
•株の配当
•事業の収入
なぜ若いうちから投資に取り組んだのかとよく聞かれますが、理由は「会社員時代に体が非常に弱かった」からです。実は、激務で体力を消耗してしまい、35歳の頃には通勤中に倒れた経験も。そこから「この生活を変えなければいけない」と感じ、会社員という安定を手放し、独立と投資に舵を切りました。
自分には突出した才能や資格があったわけではありません。それでも資産1億円を築いた事実は大きな自信となり、人生や働き方を柔軟に選べるようになったと感じています。
現在は「サイドFIRE」の状態で、穏やかな環境で仕事をしながら投資も続けています。これらの経験から、お金は人生を支える「インフラ」だと実感しています。
キャリアとマネーの最適解
Q:キャリアとマネーに意識を繋げるためには、若いうちから何が必要?
若いうちは「投資で増やす」より「まず貯める」ことが重要です。特に元手がなければ投資の効果は薄いため、まずは100万円の貯蓄を目指してみましょう。
キャリアとマネーはシナジー効果があり、2軸で高めていくことが重要です。
《画像:出典:マイナビ転職【公式】-YouTube》
•キャリアを磨く → 収入が増える
•マネーリテラシーを磨く → キャリアの選択肢が広がる
これが正のスパイラルになっていくのです。
よく転職希望者の方に「年収を 200万円上げたい」というようなことを相談されますが、「最短距離は正解ではない」と私は考えています。着実に1段1段階段を登っていくキャリアデザインや考え方が重要なのです。
また、若手人材に多いのが「目標の貯金額と年収の意識にズレがある」こと。
ある調査では、20代が「30歳で貯金1,000万円」を目標に掲げる一方、「30歳時点での目標年収は500〜600万円」と回答しています。しかし、年収500万円の人が生活費を年収の7割に抑えても、5年間で貯まるのは約700万円。堅実に節約しても届かない可能性が高いのです。
《画像:出典:マイナビ転職【公式】-YouTube》
このギャップに気づかないまま努力すると、予定通りにいかず挫折してしまいます。そうならないためにも、貯金や年収の意識のズレがないように、お金の勉強やキャリアの積み上げ方を意識してほしいと思っています。
また、キャリアの形成やマネーリテラシーの向上を考える過程でも、転職をして年収を上げる戦略は有効です。
転職活動において企業研究はほとんどの方がすると思いますが、「いいな」と思った会社に「まず売上・利益を調べてみよう」というアクションをする方は、果たしてどれくらいいるでしょう。マネーリテラシーが高ければこの思考が生まれやすく、結果として転職を有利に進められる可能性が高くなるのです。
Q:適正年収ってどれくらい? 計算方法は?
人それぞれのライフプランにより異なるという前提のうえで申し上げますと、目安としては「収入-支出=100万円以上の余剰が出る」状態が適正年収だと考えています。
《画像:出典:マイナビ転職【公式】-YouTube》
なぜ100万円以上なのか。それは、投資や自己研鑽だけでなく自分のやりたいことに使え、我慢しながら投資や勉強をせずに済むのに十分な金額だからです。
つまり、適正年収を捉えるためには、自分の年収だけに注目するのではなく“自分の支出”もしっかりと把握していただきたいのです。
Q:支出がなかなか下げられません。何をカットしたら良いですか?
支出削減は「固定費」から取り組むのが効果的です。
例:家賃、スマホのプラン変更、不要なサブスクなど
なぜ固定費削減が良いのか。それは意思決定回数が少ないからです。
例えば、カフェ代を節約する場合は、毎日自分に意思決定を強いている状態です。反対に、家賃を削減するとなると、引っ越しなどは大変ではありますが、意思決定は1回で済みます。
《画像:出典:マイナビ転職【公式】-YouTube》
毎日の我慢ではなく一度の決断で効果が続くため、心理的負担も小さいです。だから固定費の削減が有効なのです。
1つ上のビジネスパーソンになる
Q:自分に投資する方法として、効果が高いのは?
前向きな精神で仕事ができることでしょうか。極端に言うと、「投資で1,000万円保持しているからクビになっても大丈夫」という余裕も生まれます。
よく、投資をしている人は仕事への意欲が低い、といったイメージを持たれるのですが、それは逆です。投資や副業で収入を得て、それを継続するのは簡単なことではありません。皆さん多大な労力をかけているのです。
《画像:出典:マイナビ転職【公式】-YouTube》
投資で得た経験を仕事に生かし、仕事で得た経験を投資に生かす。この相互作用がキャリアとマネーの成長に繋がると、私自身、確信しています。
まとめ:キャリアとマネーで人生を豊かに
キャリアとマネーは、これからの働き方において切り離せないテーマです。人生100年時代を生き抜くには、若いうちからお金の知識とキャリア戦略を身に付けることが欠かせません。
今日の話が、皆さんの人生に少しでも役立てば幸いです。
これからの時代を生きるうえで、「マネー」と「キャリア」は切り離せないテーマです。その両方を見つめ直すきっかけに、次の一歩として新しいキャリアの可能性を覗いてみてください。マイナビ転職では、働き方やスキル、経験年収など、さまざまな角度で年収アップが実現できる求人を集めています。この機会にぜひチェックを!
( https://tenshoku.mynavi.jp/ft/salary/?src=mtc_in )
文・ミーツキャリア編集部
【出典】
30代で資産1億円突破した投資家「ねこなべさん」に聞くお金の教養
https://www.youtube.com/watch?v=LuVGVx_pebQ?src=mtc_in( https://www.youtube.com/watch?v=LuVGVx_pebQ?src=mtc_in )
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