えっ、みたらし団子にそれ合うの?かつお節専門店でいただく意外な組み合わせの新感覚スイーツ!
みたらし団子といえば、みたらし餡と呼ばれる砂糖醤油の餡がかかった団子のことです。 モチっとした団子の食感にみたらしの甘辛さが特徴的なみたらし団子。 本来なら団子にみたらしをかけて完成。のはずが、さらにもう一品プラスされた少し風変わりなみたらし団子を見つけました。
とある専門店へ
やってきたのは、ぶしや侍士(さむらい)。
移動販売形式のお店です。 パッと見では何のお店か分からないですが、こちらかつお節専門店なのです!
メニューにも、かつお飯、節重といった、かつお節を使用した料理を提供されています。 ご飯のみならず、ホットドッグや焼き鳥にもかつお節をかけて出されます。 かつお節専門店というお店自体が珍しいですね。 手削りのかつお節を使用した商品を取り扱っており、注文を受けてからその場でかつお節を削ってくれます。
こちらのショーケースで、かつお節が削られていく様子を見ることができるのです!
削られたかつお節。カンナでシャッ、シャッと音がする度、かつおの香りがフワッと漂ってきます。 これが食欲をそそる!中々削っているところを見ることがないので新鮮です。 削りたてのかつお節が食べられる点も、専門店の醍醐味!
そして今回のお目当て、みたらし団子にも、もちろんかつお節が付いてきます。
気になる相性は
ごはんにかつお節、焼き鳥にかつお節、ホットドッグにかつお節。 この辺りは食事系メニューなので、かつお節が合いそうな気もします。 でも…みたらし団子にはどうなん?デザート系でしょ?
みたらし団子 with かつお節、お出まし。
艶のあるみたらし団子に、雪のように降り積もるかつお節。 最初は美味しいかどうか半信半疑でしたが、食べてみてビックリ! 口に運んだ瞬間からかつお節の香りが漂います。 もっちりとした団子の食感と同時に口いっぱい広がる香り。 みたらしの甘みが、かつお節の塩味によってより際立ちます。 塩気とかつおの風味を伴った甘みは飲み込んだ後も途絶えることなく、口と脳を支配。 口中に広がったかつお節の香りはやがて鼻から抜け、食べた後の余韻まで美味。 気が付けば次の1本に手を伸ばし、さらにもう1本… 3本、あっという間に完食です。 みたらし団子 with かつお節、正直舐めてました。 こんなに上品でヤミツキになってしまうとは。
なぜ、こんなに美味しいの?
香り高く、みたらし団子の味を引き立ててくれるかつお節。 どうしてこんなに美味しいのでしょうか。
店主のヒロシさんにお話を伺うと、市販のものとは違うかつお節を使用されているとのこと。 市販のかつお節は「荒節(あらぶし)」と呼ばれ、流通しているほとんどがこの荒節。 これに対し、ぶしや侍士で使用されているかつお節は「本枯節(ほんがれぶし)」。天日干しと燻製を繰り返し熟成させることで、かつお節の表面に良質のカビを付けたものが本枯節の特徴です。 荒節は約1ヶ月で作られるのに対し、本枯節は数カ月~半年と出来上がりまでに相当な時間を要します。 こうして時間をかけ作られた本枯節を削り立てで使用されるからこそ、ぶしや侍士のかつお節は香り高く料理の旨味を引き立てくれるのです。
縁起を担ぐみたらし団子
かつお節の概念を覆せ極上旨飯鰹節革命あなたの未体験がココにある勝男武士アツい言葉がズラリ!かつお節に対する熱が伝わってきます。 以前は、VARIETY CHEFというお店を間借りして営業されていましたが、昨年7月より移動販売形式に移行。 現在は主にマルシェやイベント等で出店されています。 取材に伺った日は、健軍商店街にて販売されていました。
(写真は節重) ぶしや侍士で扱われているかつお節料理、最初はかつお飯から始められ、フランクフルト、ホットドッグ、焼き鳥、節重、そしてみたらし団子へ。 こんなにもかつお節が合うスイーツを見つけられたのは、人類の大きな進歩です。(大げさ)かつおを「勝つ」と掛けて、ゲン担ぎとしても慕われるかつお節。 取材中も、受験を控えた学生さん、試合前の野球少年など、勝負を控えたサムライ達が願掛けと言わんばかりに、みたらし団子 with かつお節を注文されていました。 縁起物としても、スイーツとしても絶品のみたらし団子 with かつお節。 かつお節と団子?と思われるかもしれませんが、一度食べられてみてください。 異色の組み合わせ、その魅力に気付くことでしょう。