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【アメリカ・メリーランド州】小さな田舎の広大な英国式庭園「ラデュー・トピアリー・ガーデン」

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【アメリカ・メリーランド州】小さな田舎の広大な英国式庭園「ラデュー・トピアリー・ガーデン」

メリーランドの春から初夏は、まだ少し涼しさも残る中新緑がまぶしく、過ごしやすく外出も楽しくなる時期です。モンクトンという小さな町のはずれに、美しくスケールの大きな英国式庭園と邸宅があります。今回は自然散策好きにも、歴史好きにもおすすめな、ラデュー・トピアリー・ガーデン Ladew Topiary Gardenをご紹介します。

【画像】邸宅の裏庭は広大な景色が望めるつくりになっている

ラデュー・トピアリー・ガーデンとは?

ラデューとは、この庭園と邸宅の持ち主であった、ハーヴェイ・ラデュー氏 (Harvey S. Ladew 1886-1976)のことです。ニューヨークの革製品加工会社を営む一族出身の彼は、当時の社交界で盛んだったキツネ狩りに熱中し、狩りに最適な土地を求めて1929年に200エーカー(約80万平米)以上あるメリーランド州の広大な農場を買い取りました。そして1976年に亡くなるまでの間に、庭園と邸宅を整備したものが現在一般公開されています。 トピアリーとはあまり聞き慣れない言葉ですが、庭木を人工的に幾何学や動物など立体的な造形に仕立てることだそうで、この庭園にも数多くの庭木が箱型や三角形、犬や鳥などの形にかたどられています。

ニューヨークの「独身貴族」が求めた理想郷

ハーヴェイ・ラデューは生涯独身でしたが、社交界との交流は大変華やかで、親しい友人の一人にウィンザー公爵夫妻(英国のエドワード八世元国王と、ウォリス・シンプソン夫人)がおり、この地にもお忍びで訪れていたとか(シンプソン夫人はボルチモアの出身)。 30分ほどの邸宅内ガイドツアーに参加すると、一階部分の食堂、リビング、書斎などを案内してもらえます。英国カントリー調に誂(あつら)えたインテリア、情熱を糧向けていたキツネ狩りの絵画や陶器のコレクション、フランスから調達したという屏風を壁に貼ったメインダイニング、そしてラデュー氏の肖像画は、絵の背景にあるものと全く同じ置物が飾られた部屋にかけられています。 キツネ狩りと英国式庭園をこよなく愛したラデューが生涯かけて情熱を注いたこの邸宅には、「◯◯ガーデン」と名前がついているだけでも18箇所のガーデンがあり、庭園部分の広さは22エーカー(約8万9千平方メートル)もあります。さらにクロケットやポロの競技場の敷地や、自然散策が楽しめる1.5マイル(約2.4km)のトレイルもあります。 広大な庭園であるにもかかわらず、現在も庭師の手入れが行き届いているのがわかり、数え切れないほどのたくさんの美しい花や草木を楽しむことができます。

元馬小屋のカフェでランチ

庭園の散策と邸宅のツアーのあと、敷地内にある「ラデュー・カフェ」でランチをしました。昔馬小屋だった建物を改装したもので、客席の囲いの一部は当時の馬小屋の仕切りを生かしたつくりになっています。 軽く食べるつもりでホットドッグ(9ドル)を注文したら、ラグビーボールのような大きな楕円形のパンに挟んだ巨大ホットドッグが来てびっくり。でもとても美味しかったです。

■Ladew Topiary Gardens(ラデュー・トピアリー・ガーデンズ)所在地:3535 Jarrettsville Pike, Monkton, MD 21111 公式ページ:https://www.ladewgardens.com/ 開園時間:月〜金9:00~16:00、土〜日9:00~17:00 休園日:毎週水曜日(11月1日~3月31日までは冬季休園) 入場料:大人20USドル、62才以上14USドル、中高生(13~18歳)14USドル、子供(2~12歳)5USドル 2歳以下無料 ※別途一人7ドルで邸宅ハウスツアーあり(所要約30分、入園時に受付で購入)

TEXT by ベスト加島 聡子

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