借入金利上昇で新潟県内企業の59.1%が「マイナスの影響」と懸念 帝国データバンク新潟支店調査
帝国データバンク新潟支店が発表した「新潟県・金利上昇に関する企業の影響度調査」より
帝国データバンク新潟支店は6月20日、借入金利の上昇が企業経営に与える影響に関する調査結果を発表した。県内企業の59.1%が「業績にマイナスの影響がある」と回答し、主な理由として「返済負担の増加」や「利益の減少」が挙がった。
調査は、2025年3月に実施された「TDB景気動向調査」に合わせて、県内の企業492社を対象にアンケートを行い、247社から有効回答を得た(回答率50.2%)。
借入金利の上昇による影響を業種別にみると、「小売業」「運輸・倉庫業」がいずれも66.7%で最も高く、次いで「サービス業」(64.6%)、「製造業」(62.9%)なども6割を超えた。
「新潟県・金利上昇に関する企業の影響度調査」より
業績への具体的な影響では、「返済負担が増える」が72.6%で最多。次いで「利益が減る」(53.4%)、「資金繰りが厳しくなる」(33.6%)、「売上高が減る」(13.7%)などが続いた。
自社の対応策については、「事業内容は変えない」との回答が66.2%で最も多く、「利益率の高い事業を拡大する」(14.9%)や「利益率の低い事業を縮小する」(7.8%)といった、収益性を意識した対応もみられた。
また、今後借入金利が1%上昇した場合の対策としては、「財務体質を改善する」が29.6%で最多となった。続いて、「借入金を前倒しで返済する」「金利の引き下げ交渉を行う」(いずれも21.9%)、「価格転嫁(値上げ)を行う」(20.6%)などの対策が挙がった。
同支店は「金利のある世界」への意識転換の必要性を強調。価格転嫁などによって利益を確保する経営姿勢が、今後の企業成長における鍵になるとしている。
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