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釣り人的スーパーマーケットの見方 釣りのエサになりそうなものはどれ?

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スーパーマーケットは釣りで使えるエサがいっぱい(提供:TSURINEWSsライター・井上海生)

釣具店に行かずとも、エサの調達ができる場所。それがスーパーマーケットである。もちろん、スーパーを「第二の釣り餌店」とまで言い切るつもりはない。だが、魚が思わず食いついてしまう魅力的なエサが、実は日常の買い物の場で手に入るということを、釣り人はもっと知っておくべきである。

スーパーで買っておきたい釣り餌

特におすすめなのが、穴釣りに使える食材たち。穴釣りとは、岸壁の隙間や消波ブロックの隙間など、魚の隠れ家となる「穴」に仕掛けを落とし込む釣法で、カサゴやアイナメ、ソイといった根魚をターゲットにする。

この釣りには、ニオイと動きで魚を誘うエサが効果的であり、スーパーの鮮魚コーナーにはまさにうってつけの食材が揃っている。

イカ、タコ

まず、筆頭はイカである。刺身用のスルメイカやヤリイカの切り身は、身がしっかりしていて針持ちがよく、見た目にもニオイにも優れた万能エサであり、穴釣りはもちろん、投げ釣りやウキ釣りにも応用可能だ。新鮮なものが手に入れば、その日の釣行にも使えるし、余った分は冷凍保存しておけばよい。

次にタコ。こちらも根魚に対して抜群の効果を発揮する。特にタコの足先を小さく切ったものは、動きとニオイで魚を誘いやすく、しかも針から外れにくいというメリットがある。加熱調理済みのタコでも問題なく使えるので、安売りされているタイミングを見逃さずに買い込んでおくとよい。

タコの足、よく釣れます(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

ちなみに筆者はどちらかといえば、タコの足のほうが好きだ。より餌保ちが良い気がするのである。

サバの切り身

サバの切り身も外せない。脂が多くてニオイが強いサバは、アピール力抜群の存在だ。切り身を小さめにして針につければ、意外な大物が食ってくることもある。ただし、針持ちはやや悪いので、針への付け方には工夫が必要である。皮を残してつける、あるいはイトで縛るといった方法が効果的だ。

シーフードミックス

そしてこれまた侮れないのが、シーフードミックス。エビ、イカ、アサリなどが少量ずつミックスされている冷凍食品で、使いたい分だけ解凍して使えるという利便性が光る。種類によってはホタテやムール貝が入っていることもあり、いろいろな魚の反応を見るのに便利な試しエサとしても活用できる。

シーフードミックスはお宝(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

よっちゃんイカもお忘れなく

穴釣りにおいて、あなどれないエサがもう一つある。それがよっちゃんイカである。駄菓子として人気のあるこの味付けイカ、実は魚の食い付きが非常に良い。特にカサゴやソイなど、好奇心旺盛な根魚にとっては、甘酸っぱい香りがかえって興味を引くらしく、驚くほどのヒット率を見せる。

釣り餌としてのよっちゃんイカ(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

釣具屋で買う練り餌やワームとはまた違った効果を発揮するため、一度試してみる価値は大いにある。もちろん食品なので、釣り場で余ってもそのまま食べられるという点もポイントが高い。

冷凍保存が釣り人の知恵

スーパーで手に入れた生鮮食品を、すぐに使い切るのは難しい。そんなときは冷凍保存が基本だ。使いやすいサイズにあらかじめ切ってからラップで包み、ジップ付きの袋に入れて冷凍しておこう。釣行の前日に冷蔵庫で自然解凍することで、エサとしての効果を損なわずに使うことができる。

また、サバなど脂が多い魚は、冷凍焼けしやすいため、なるべく短期間で使い切るように心がけたい。冷凍庫の整理整頓と、保存日を記録するなどの管理も、立派な「釣りの準備」である。

スーパーは釣り人にとって、ただの買い物場所ではない。少し目線を変えれば、そこには海の魚たちが好む魅力的なエサが並んでいる。釣具屋では手に入らない“裏エサ”を求めて、鮮魚コーナーをじっくり眺めてみてほしい。次の釣行での釣果が、思わぬ買い物によって左右されるかもしれないのだから。

<井上海生/TSURINEWSライター>

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