森に牛を連れて出かけた74歳女性、ヘビに襲われ死亡 インドネシア・スラウェシ島で3か月連続の悲劇
インドネシアのスラウェシ島にある南スラウェシ州で14日、74歳の女性が森に出かけたまま行方不明となり、翌日に変わり果てた姿で発見された。ヘビは女性を途中まで呑み込んだ後、吐き出したとみられている。悲劇のニュースをインドネシアのネットメディア『detikcom』などが伝えた。
14日朝、南スラウェシ州パロポ市に住むマガさん(Maga、74)が、自宅から1.6キロ(1マイル)ほど離れた森に牛を連れて出かけた。
ところがマガさんは夜になっても帰宅せず、心配した息子サナリアさん(Sanaria、39)は翌日、母を捜しに森へ入った。するといつも母が使用していた小屋の近くに大量の血が飛び散っていることに気づき、そこから近い草の上で、大の字になって横たわる母の遺体を発見した。
遺体の頭と足首にはヘビに噛まれた痕があったと言い、サナリアさんは遺体を自宅まで運ぶと、すぐに母の死を地元の住民に伝えた。
地元のテルアヌア警察によると、現場には住民や警察官、地方自治体のスタッフが集結したそうで、マガさんの死因はヘビに襲われ、体を締め付けられたものであると断定された。
ヘビはマガさんを肩まで呑み込んだ後、吐き出していたようで、怒った住民たちは手分けしてヘビを捜し始めた。そして遺体が発見された場所から約20メートルの茂みの中で、体長約4メートル(4.5メートルとも)のニシキヘビを発見。その場で仕留めると、マガさんの自宅近くに運んで埋めた。
ちなみにマガさんを襲ったのは無毒のアミメニシキヘビとみられており、獲物に噛みつくと体に巻きついて締めつけ、窒息させて丸呑みにする。英ロンドンの『自然史博物館(Natural History Museum)』のウェブサイトによると、世界最長のヘビとして知られ、大きい個体では6.25メートル以上になり、人間、猫、犬、鳥、ネズミだけでなく他のヘビまで食べるという。
なおスラウェシ島ではヘビによる死亡事故が3か月続き、先月には南スラウェシ州ルウ地域で30歳の女性が、6月には西スラウェシ州カルンパンで50歳の女性が、ともに全長6メートルのニシキヘビに襲われていた。今回を含めて3件とも女性が一人で森に入っており、道路の整備、安全を確保するための予防措置など地方自治体の支援を期待する声が高まっている。
画像は『BUGIS SHARE Instagram「Wanita lanjut usia (lansia) bernama Maga (74) di Kota Palopo」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)