座間市 才能発見 マンガ大賞 小中学生から作品募る
座間市教育委員会が市内の小中学生を対象に実施した「あつまれ!座間市マンガ大賞」の表彰式を2月10日に行った。自分の才能を発見して伸ばしてもらおうと同委員会の教育研究所が始めた取り組みで、今年で2回目。
この取り組みは、同市教育委員で再任用教諭の有山周一さん(66)が、マンガを描くことを教育現場で評価する機会がないことに気づいたことが実施のきっかけ。マンガを通じて自身が持つ力に気づき、自信を持って学校生活を過ごしてもらおうと、市内の小中学校に呼びかけて作品を募った。昨年度の応募数は45作だったが、今回は各校のマンガクラブも制作に取り組んだため、前回の3倍以上となる139作品が寄せられた。
マンガの形式は全4コマを描く自由部門と、既定の1、2コマ目の続きを描くテーマ部門を設定。子どもたちには起承転結や物語の流れを変える「転」を多く考える、セリフをシンプルに、といったコツも示した。
大賞に選ばれたのは、野牛史香さん(東原小4年)の「こうふくをはこぶふくちゃん」。フクロウのふくちゃんは幸福を誰かに届ける力があるが、その代わりに自分が少し不幸になってしまう、というもの。野牛さんは「笑ってもらえるものを描くために頑張った。将来は漫画家になりたい」と笑顔で話した。
入選作には漫才のような作品やセリフがなく絵だけで楽しませる作品も。審査委員長の有山さんは「この賞が自信を持つきっかけになり、楽しく前向きに学校生活を過ごす子どもが増えてくれれば」と話している。