ライフセーバー確保へ 海の利用者でチーム結成
市内材木座でアウトドアスポーツの企画とショップを経営するOSJ湘南クラブハウスが、ライフセービングチームを立ち上げ、3月1・2日に初回講習会を実施した。講習会には、同クラブの会員でマリンスポーツを楽しんできた利用者など20人が参加。今後、実践形式を含む講習会を定期的に開催し、今夏から市内の海水浴場でライフセーバーとして監視活動にあたる。
ライフセービングチームを結成するきっかけとなったのは、日本全体でのライフセーバーの人員不足。新型コロナが流行した5年前から、海水浴場の閉鎖や資格を取得する講習会が減ったことにより、学生を中心とする20代の志願者が減少している。
鎌倉市内の海水浴場では、鎌倉ライフガードのメンバー60人が海開き期間中の監視活動に従事。市が定める定足数を満たしている状態だが、ライフセーバーの確保には近年苦慮している。
「楽しんだから恩返ししたい」
問題を解決しようと立ち上がったのが、OSJライフセービングチーム。材木座海水浴場でオーシャンスイムやトライアスロンなどのイベントに参加してきた約30人が、チーム代表の滝川次郎さん(61)の呼びかけに賛同し、マリンスポーツを楽しむ立場から、安全を守る立場として活動を始める。
講習会に参加した60代男性は、「いつも海で楽しませてもらっているので、その恩返しがしたい。還暦を迎えたので新しいことにも挑戦したい」と目を輝かす。また50代男性も「学生時代にライフセーバーをしていたので、初心に帰りたい」と話す。滝川代表は、「海水浴場の安全確保に少しでも貢献したい」と意気込む。