【専門家に聞きました】災害などから犬や猫を守るマイクロチップ情報登録制度。 あなたはどれだけ知ってますか?
【専門家に聞きました】災害などから犬や猫を守るマイクロチップ情報登録制度。 あなたはどれだけ知ってますか?
2022年6月1日から義務化された犬や猫のマイクロチップ装着。
ペットショップで購入した犬や猫には、すでにマイクロチップが装着されていますが、飼い主は購入時にマイクロチップ情報の変更登録を行う必要があります。
「ぱーぷるmirai」が実施したアンケートでは、80%以上がマイクロチップの存在を知っているものの、どのような情報が含まれているか正確な知識を持っていない人も多いことが明らかになりました。
≪専門家に聞きました:『シンシア・ペットクリニック』橋本祥男 院長≫
ペットを購入したら 飼い主さんは、 データの登録変更を
生駒郡三郷町にある「シンシア・ペットクリニック」の橋本院長にマイクロチップ制度の現状についてお話を伺いました。
「マイクロチップはペットの名札のようなもの。
マイクロチップにGPSの機能はないので行方を追うことはできませんが、誰かに保護された時に飼い主さんを調べることができます。
山の中を徘徊しても首輪のように外れてしまう心配がありません。体に埋め込んでいるので、なくなることのない迷子札とお考えください。」
正確な情報が ペットを守る
「現在、ペットショップやブリーダーから購入した犬や猫にはマイクロチップが装着され、飼い主は譲渡後にその情報を更新する必要があります。
これにより追跡が可能となり、情報が更新されていなければ、悪質業者を明らかにすることもできるでしょう。
しかし、運用にまだ問題も多く、すぐに理想的な仕組みが整うわけではありません。
それでも、徐々に改善され、適切な指導を行う体制が整えば、悪質業者や不正行為の抑制、さらに、ペットが捨てられるといったことの減少が期待できます。」
犬や猫のマイクロチップ装着に対する飼い主さんからの疑問・質問
Q.装着することで、 体への影響はありますか?
「マイクロチップは、1.4mm×8.2mm程度の円筒形で、外側に生体適合ガラスを使用した電子標識器具。
注射針を刺した箇所がまれに炎症を起こすことはあるかもしれませんが、マイクロチップが体に悪影響を及ぼすことはありません。
厚い皮膚と皮下脂肪に守られているので、よほどのことがない限り破損しないでしょう。」
Q.どうやって装着するの? 痛みはないの?
「義務化される前からペットを飼っている方が、“うちの子にも入れなきゃいけないの?”とご相談に来られることや、“痛いの?”“切るの?”といったご質問をされることはあります。
少し太めの注射針で刺すだけで、麻酔をして手術するようなものではありません。
ワクチン接種などと同じで、痛みもほとんどなく安心です。」
Q.装着後、飼い主が 気を付けることはありますか?
「マイクロチップ装着後、すぐに帰宅していただけます。
特に制限はなく、食事もお散歩も普段通り生活を送って問題ありません。
マイクロチップの耐久年数は、一般的に25~30年とされているので、ほとんどの犬と猫が生涯にわたって使用可能です。」
Q.改めてメリットを 教えてください
「室内で飼われているペットは首輪などを付けていないケースがほとんど。
現在は、できるだけ装着してくださいという努力義務ですが、迷子になった場合、速やかに手元に戻ってくる可能性が高くなります。
大きな災害が発生すると行方不明になるペットが多いので、万が一に備えてぜひ装着されることをおすすめします。」
シンシア・ペットクリニック
地域に愛され必要とされる動物病院を。
犬や猫を中心に、うさぎ、ハムスターなど、さまざまな小動物の診察も行なうペットクリニック。
家族の一員であるペットの健康を守るため、開業当時から年中無休の体制を貫いている。
フィラリア予防、各種ワクチン接種はもちろん、ICUやエコー検査装置、デジタルレントゲン、内視鏡などの医療機器を備え、誠意ある診療を実施。
トリミングやペットホテルにも対応している。
●住所/〒636-0815 奈良県生駒郡三郷町勢野北4-1-8
●TEL/0745-33-6789
●営業時間/9:30~12:00/16:30~18:30
●定休日/年中無休
●駐車場/有
※予約不要
※トリミングやペットホテル、手術についてのみ、予約が必要。