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「男性って自責感あるの」問われた大竹まこと「なんですか?」なぜ自分を責めるのか聞く

文化放送

お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) 5月13日の放送は、ちくま新書から発売された『なぜ人は自分を責めてしまうのか』の著者である、公認心理師・臨床心理士の信田さよ子氏を招き、火曜パートナーの小島慶子とともに本の内容について伺った。

大竹まこと「今回は『なぜ人は自分を責めてしまうのか』というご本。帯には「自責感とうまく付き合う」と書かれています。自責感…って何ですか?」

信田さよ子「何だと思います?いや、男性って自責があるのかなって」

大竹「自分の…なんですか、これ?」

信田「自分で自分を責めるってことですね。字のとおりに意味を言えば」

大竹「ああ~」

信田「自分が悪いんじゃないかって。何かあった時に、自分のせいじゃないかというふうに、反射的に、もしくは習慣的に思っちゃうっていうことですよね」

小島慶子「信田さんは、今よく言われる言葉でいうと“生きづらさ”、いろんな理由で生きるのは辛いな、しんどいなという思いを抱えてる人のお話を、臨床心理士として長年にわたってたくさんお聞きになっていらっしゃいます。何で生きるのがつらいのか、その大きな理由の一つには、自分で自分を責め続けてしまうことがあり、例えば、親を憎いと思う自分を許せないとか、母親をやることがつらいと思ってしまう自分はダメなんだとか、こんな自分はダメなんだ、自分はこうであってはいけないと、自分で自分を責めて逃げ場がなくなってる人が、たくさんいるっていうことなんですね」

信田「私は、この本が需要がどれだけあるかわからないんですけど、ちくま新書から出てすごい評判っていうか、いいんですよね。っていうことは、やっぱりすごく多いんだなと思う。意外と表面に出てないけれど。私、この対極にあるのが、自己肯定感の強制だと思っていて。自己肯定感っていう言葉が広がれば広がるほど、裏側には自分を責めてしまって、こんな自分はダメなんだっていう人が同じぐらい生まれてるっていう感じもするんですよね」

小島「自己肯定感は高いほうがいいと、自分で自分を肯定する気持ちは高いほうがいいから高めましょう、というような情報ってたくさんありますけど、実はそれは、自分を責める気持ちを産んじゃうっていう、これはどういう仕組みなんですか?」

信田「自己肯定感を高めましょうという言葉が出てきたのは2000年ぐらいなんですよ。90年代の終わりから。要するに小泉政権ができて、それで、いわゆる非正規雇用とかで、いろんな働き方が選べますよって。それを選んだのはあなたですよって。それでうまくいかないのは、あなたの努力が足りないんですよとかっていうところがどんどん進んで、最後は自己肯定感こそが必要なんだと。だから、自己肯定感が足りないから、あなたはそうなんですよって。つまり、あらゆるうまくいかないことの理由を、自己肯定感が足りないってことに持ってくると、小学校で自己肯定感を高める教育ってやるんですよ。私、それ聞いた時には、もうここまで来たのかって思って」

小島「でも、よく自己肯定感を高めるのはいいことだって有識者の方でも言って人は多いですから、信田さんがそうやって、自己肯定感を高める教育を小学校からやるなんて問題よねっておっしゃると、どこが問題なんですか!」

信田「そうですね、そんなの少数派だと思いますよ」

小島「なんで問題なんですか?」

信田「それはね、自分で自分をどうこうすることがおかしいってことですよ。それは周りの人をうまく使ったりとか、周りの人と関わりながら高めていくもんなんですよね。もしくは自然とか、もしくは映画とか、自分の外部にある物によって高めていくのに、自分で自己肯定感を高めるって、言語矛盾っていうか、おかしなことで、これやるとメンタル的には弱ってきますよね」

小島「自分で自分を褒めて、自分で自分を受け入れようと思っても上手くできないと、そんな自分はダメなんだってなっちゃう」

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