ローランド、電子楽器「Mood Pan」発表 ハンドパンなど12の音色を1台に
ローランド株式会社は6月24日、アコースティックのハンドパンをモチーフに開発した新しい電子楽器「Mood Pan(ムードパン)」を発表しました。
発売日は7月26日で、価格はオープン。楽器演奏の経験がない人でも気軽に始められる設計が特徴で、電子楽器としての表現力と携帯性を兼ね備えています。
「Mood Pan」は、金属製のドーム型打面を素手で演奏する欧州発祥の楽器「ハンドパン」から着想を得ている楽器です。ローランド独自のパーカッション・テクノロジーと組み合わせることで、従来のハンドパンでは表現できない多彩なサウンドを実現。
指で軽く叩くだけで反応する9つのタッチ・センサー・パッドには、それぞれ異なる音階が割り当てられ、心地よいメロディを奏でることができます。
また、内蔵する音色はハンドパンをはじめ、「TongueDrum(タングドラム)」「SingingBowl(シンギングボウル)」「CrystalBowl(クリスタルボウル)」「Sitar(シタール)」など12種類。さらに、4つのユーザー・トーンに約30種類の音色を自由に割り当てることもできます。
中央部には「スペシャル・パッド」が配置されており、演奏中に押しながら他のパッドを叩くことで、音の共鳴やエフェクト効果を加えることもできます。例えば、SingingBowlの音色では、指の押し込み具合によって共鳴音に含まれる「こする音」の強さを調整することも可能です。
1台で複数の音階(スケール)を切り替えられる点も特徴的。アコースティックのハンドパンでは音階ごとに別の楽器を必要としましたが、「Mood Pan」ならモードの切替だけでさまざまな雰囲気の音楽が奏でられます。
専用アプリ「Mood Pan Plus」(iOS/Android対応)を使えば、スマートフォンやタブレットから音色やBGM、パッドの感度などを簡単に調整できます。Bluetooth機能も搭載しており、スマホから再生した音楽を本体スピーカーで流しながら演奏することも可能。また、USB接続でパソコンとのMIDI通信やオーディオ入出力も対応し、DAWと連携した制作もスムーズに行える仕様です。
本体は直径約30cm、重さは電池込みで2.4kg。スピーカーと電池駆動に対応し、持ち運んでどこでも演奏できる設計となっています。ニッケル水素電池やアルカリ単3電池6本で稼働するため、電源がない場所でも使用可能です。
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By おたくま編集部 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025062507.html