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HYDE「HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR」スタート!!初日のライヴレポートが到着!

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【HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR】(C)石川浩章

初戦にして早くもHYDE史上最高を叩き出したのではあるまいか。いよいよスタートした【HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR】、初日となった6月21日、東京・Zepp Haneda(TOKYO)にて繰り広げられた狂熱の光景にそう唸らずにはいられなかった。ステージと客席とが互いの熱狂に火をつけ合ってはとめどなく暴発を繰り返す場内、会場全体がまるでひとつの生命体のごとく激しく猛り、咆哮するその驚異的な一体感は、HYDEがこれまでに追い求めてきたアグレッシヴなライヴスタイルの究極形と呼んで過言ではないだろう。昨年、10月にリリースした5年ぶりの最新アルバム『HYDE [INSIDE]』を携えて【HYDE [INSIDE] LIVE 2024】【HYDE [INSIDE] LIVE 2024 -EXTRA-】【HYDE [INSIDE] LIVE 2024 WORLD TOUR】と日本国内およびアジア・アメリカを巡るツアーを敢行したHYDE。今回の【HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR】はその続編であり、日本はもとより中南米・アジア・ヨーロッパとさらにエリアを拡大し約5ヵ月間に渡って挑む自身最大規模のワールドツアーだ。現在進行形で進化する彼の新たな旅は滑り出しから圧倒的の一語に尽きた。(以下はその詳細レポートとなります。今ツアーに参加予定の方、ネタバレを避けたい方はご留意ください)


 開演時刻の17時06分、ステージを覆う黒幕に投影されたデジタル時計が16:66を示し、HYDEが好む悪魔の数字666が浮かび上がるや、凄まじい歓声が空間いっぱいに渦巻く。ゆっくりと幕が開き、露わになったのは今回と同様にアルバムタイトルを冠して国内外を廻った前ツアーからのコンセプトを引き継いだシアトリカルなステージセット。サーカス小屋を彷彿させるクラシカルな装飾のなかでも一段と目を引くのはステージ中央に高くそびえる演説台だ。今やすっかりお馴染みとなった怪しげな仮面姿のバンドメンバーが脇を固め、立ち込める物々しいムードが最初のピークに達したそのとき、演説台の頂にHYDEが現れた。途端に炸裂する興奮。深くかぶった黒のフードからハーフマスクを着けた彼の無二なる美貌が覗く。

 オープニングを飾ったのは、『HYDE [INSIDE]』でも実質的1曲目を担う「LET IT OUT」だった。Wake it up/Get it started now、威厳をたたえたローヴォイスがのっけに放った歌詞の冒頭、「目覚めよ/今、始めよう」と煽動するこの一節こそはまさしく狂騒の口開けにふさわしい。演説台の上で大きく両手を広げ、指先をちょいちょいと動かしては言外に「もっと狂え」と促すHYDEに、拳を突き上げシンガロングで応えるオーディエンス。HYDEの国内単独公演は昨年10月の【HYDE [INSIDE] LIVE 2024 -EXTRA-】以来、実に8ヵ月ぶりとなるが、そんな空白もたちどころに充填する阿吽の呼吸感に目をみはってしまう。


「今年も始まりました。みんな、待ってた? 溜まってたものを今日はめいっぱい出していきましょう。一緒にぶっ飛ぶよ、東京! 楽しませてくれ」


 演説台からステージに降り立ったのちも「AFTER LIGHT」「I GOT 666」と攻撃性の高いナンバーを矢継ぎ早に投下して、容赦なく場内を煽り立てたHYDEはオーディエンスにそう呼びかけると、続けざまに「DEFEAT」へとなだれ込んだ。艶めいたジャジーな歌い出しから一転、鋭い牙を剥き出しにして聴き手の喉元に食らいつくかのごとき凶暴なこの曲で自らハーフマスクを剥ぎ取ったHYDEは噴き上がる嬌声を一身に浴びる。とりわけハード&ヘヴィに迫った「BLEEDING」ではステージ上手側に置かれた大樽に飛び乗り、さらにはその隣に積まれたスピーカーアンプに足をかけてシャウトを轟かせたかと思えば、「TAKING THEM DOWN」ではステージからグッとフロアに身を乗り出し、彼めがけて続々と押し寄せるクラウドサーファーたちの大群にも怯むことなく、拡声器を手にいっそう扇情的な歌声で迎撃しにかかるのだからたまらない。


 昂揚をやさしく宥めるピアノの音色、hico(Key.)による流麗なキーボードソロをインタールードにして会場内のモードを刷新、おごそかな空気が醸し出されるなかで演奏された「永久 -トコシエ-」は熱狂にまみれたこの日のステージにおいて、ひときわ白眉だった。テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編のエンディング主題歌としてHYDE × MY FIRST STORY名義でリリースされた楽曲のセルフカバーとなるわけだが、オリジナルにも増して分厚いバンドサウンドはHYDEが希求する世界観を十二分に理解して見事に具現化するこのメンバーだからこそだろう。抜きん出たHYDEのヴォーカリゼーションについてはもはや言うまでもなく、深みを帯びてドラマティックな響きにフロアは陶然と酔いしれた。和のニュアンスをたっぷりと宿したこの曲は世界に照準を合わせた今回のツアーにおいて重要な役割を担うに違いない。唯一無二のジャパニーズヘヴィロック、その本領が海外の各地に鳴り渡る様子を想像するだに心が躍る。


「休憩は終わりです。ここからはもう止まりません。覚悟はできてるか? みんなでひとつになって暴れまくるからな」


 「永久 -トコシエ-」の余韻を味わう隙も与えず、不敵に宣言するHYDE。「全員の脳みそが上下するのを見せてくれ!」と叫ぶと「6or9」に突入、「3、2、1」の号令とともに一旦、その場に座らせたオーディエンスにジャンプを決めさせた。そうしてHYDEの宣言通り、ライヴはここから怒涛のごとく駆け抜けていく。リンキン・パーク「Given Up」のカバーで魅せた迫力のロングシャウト、ヘッドバングにクラウドサーフにモッシュとすでになんでもござれ状態で激しく波打つフロアに対峙して「もっとカオスが見たい」とさらに焚きつけては収拾不能の盛り上がりを打ち立てた「SOCIAL VIRUS」、「MIDNIGHT CELEBRATION II」でHYDEはついに上半身裸になると、頭から血糊をかぶってステージを縦横無尽に暴れ倒し、真紅の雫を滴らせた。


 天井知らずの勢いで極まる熱。だが、今ツアーの真髄は直後に披露された「LAST SONG」にあったのではなかったか。タイトルそのままに『HYDE [INSIDE]』を締めくくるラストソングにして、今作唯一のバラードだ。寂寞としたピアノの旋律に、寄るべなくうなだれるようにしながらHYDEの唇がか細く歌声を紡ぐ。最初は柔らかく、朗らかですらあるその歌は、歌詞に描かれている主人公の孤独な心情に同期して、徐々に切実な狂気をはらんでゆく。真っ赤なライトに照らされて紙吹雪が舞い散るなか、ステージにひざまずき、血糊に染まった頭を抱えては行き場のない激情を迸らせるHYDEの凄絶な歌唱と渾身のパフォーマンスは、作品タイトルに掲げられた彼のINSIDE(=内側)の、刹那の体現なのかもしれない。床に倒れ込んだHYDEの姿が黒幕に閉ざされ見えなくなっても、オーディエンスはしばし立ち尽くしたまま。続けざまに沸き起こった喝采は、文字通り、割れんばかりに凄まじかった。


 再度、幕が開いたステージ。しかし、そこにHYDEはいない。バンドメンバーが華麗なプレイで場を繋ぎ、次第に屈強なアンサンブルが形を成し始めた次の瞬間、This feels unreal to meと歌い上げるタフなその声が空間をつんざいた。「PANDORA」だ!と一気に色めき立つ場内、HYDEが登場したのはなんと2階席だ。片手にマイク、片手に水鉄砲を握りしめたHYDEは座席の間を練り歩きながら彼の姿を見上げて目で追う1階フロア、歓喜に震える2階のオーディエンスを次々に狙い撃ち。粋なサプライズにZepp Haneda(TOKYO)の空気はたちまち沸騰し、今日一番の興奮が狂騒を上書きしていく。


 その後、HYDEはステージに戻り、今回のツアーから新たにメンバーに加わったmiki(Ba.)を客席に改めて紹介。「よろしくお願いしますね。イケメンばっかりなんですよ、うちのメンバー。なんで仮面をしてるのかわからないくらい(笑)」と嘯いて、笑いを誘う一幕も。そこから、当初2025年は制作に注力してライヴは控えめにしようと思っていたこと、けれど蓋を開けてみればフェスを含めて今年もライヴ三昧の1年となっていたことを明かし「なので今年もいっぱい楽しみます。みなさんもついてきてください」と呼びかけて、「じゃあ、まだまだもっとはっちゃけられる?」と挑発的に微笑むや、今度はテレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編のオープニング主題歌であり、MY FIRST STORY × HYDE名義の「夢幻」を披露、終盤戦をとことんアッパーに畳み掛ける。「悔いを残すなよ! さあさあ、これから世界を回ってくるぞ! 今日は一発目、いいもん見せてくれ!」とラストは「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」をドロップ。狂乱の限りを尽くして【HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR】初日の夜は終幕を迎えた。


 『HYDE [INSIDE] 』の世界を深く深く掘り下げ、最終日を迎えるその日まで自身の史上最高を更新しながら【HYDE [INSIDE] LIVE 2025 WORLD TOUR】は続いていく。ゴールに辿り着いたときHYDEの目の前にはどんな景色が広がっているのだろうか。旅はまだ始まったばかりだ。


TEXT■本間夕子

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