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輝く還暦アイドル ① 小泉今日子:今日を生きるキョンキョンはいつだって時代のアイコン!

Re:minder

2026年01月24日 小泉今日子コンサートツアー「KK60 〜コイズミ記念館〜 KYOKO KOIZUMI TOUR 2026」初日(相模女子大学グリーンホール)

スリー・ストーリーズ by Re:minder
輝く還暦アイドル ① 小泉今日子

私たちの感性をツンツンと刺激してくる小泉今日子


我らが小泉今日子は、1980年代から、ずっと時代の先頭にいる。ひとつ違うのは、ポップコーンのように飛び跳ねていた1980年代に比べ、今の彼女は、散歩道を、スキップを交えながら歩いているといった風情。軸は同じなのだ。言いたいことは言う。やるならとことんやる。今のほうが、断然楽しそう!

この原稿を書いている時も、キャパシティ100席ほどの新宿二丁目のゲイクラブ『A』に、サプライズゲストとして出演したニュースが流れてきた。入場料4,000円、撮影OK! 条件より、自分が出たいものを選び、楽しむ。キョンキョンらしいなあ…と呟いてしまった。そう、小泉今日子は、いつだって、さすがキョンキョンなのだ、腹が立つほどに!

思えば、私はずっとキョンキョンに憧れ、キョンキョンに腹が立っている。怖がりで、常に守りの体勢で生きてきた私にとって、ガンガンに眩しいオーラを輝かせ、攻めに攻めて生きていそうな彼女は、私のコンプレックスに障ることこの上ない。自分の足で歩み、自分の意思・自分の言葉で話す。むむむ、カチンとくるほどカッコいい。59歳の今もなお、ずっと尖り、私たちの感性をツンツンと刺激してくる!

「あなたに会えてよかった」で「日本レコード大賞」作詞賞を受賞


今となっては、あんな時期もあったなあ…と目を細めたくなるのが、小泉今日子のデビュー曲「私の16才」だ。ぶりっ子路線の聖子ちゃんカットで、ヒラヒラのスカートを履き、上目づかいで「♪今日も紅いリラの花」と歌っていた。このまま乙女きゅるるん路線を突き進むのかと思っていた。ちなみに、私はこの初期のキョンキョンソングが大好きである。

だから、ショートカットにしたときはビックリしたが、髪の重さが減った分、彼女の瞬発力は格段に上がり、1980年代という時代を誰よりも変幻自在に駆け抜けていった。バブル期の、よく言えば桁違いに自由な、言葉を選ばずにいえばトチ狂っていたカルチャーシーンのすべてを吸い込み、理想的にエンタメとして吐き出すという大仕事を、あの小さな体でやってのけていた。まさに “文化の子” !

そう、キョンキョンは、1980年代というアイドルの時代を過ぎても、ずっと “文化の子"。1990年代にはドラマ主演や作詞で話題になり、「あなたに会えてよかった」は第33回『日本レコード大賞』で作詞賞を受賞。2000年代からは、相米慎二監督の「風花」をはじめ、多くの映画でその存在感を見せつけてくれた。

<h2メインカルチャーとサブカルチャーを自由自在に行き来
50歳を迎えた2015年には、バーニングプロダクションから独立し、株式会社明後日を設立。人生半世紀にして “決断の自由” を手に入れたキョンキョンは、それ以降、自分がやりたくないことや、制約があるような仕事はしないスタンスを続けている。2024年2月号の『文藝春秋』では、有働由美子と対談し、《最近はテレビのバラエティ番組で全然お見かけしませんね》との問いかけに、《絶対出たくないですね。くだらないから》と答え、大きな話題となったのは記憶に新しい。

アーティストが発言することは、半ばタブー化している政治についても、率直に意見を言う。時に炎上もする。先だってのラジオ、J-WAVE『TOKYO M.A.A.D SPIN』(2025年6月28日放送)では、《でも、普通に同じ日本に生きる人間として誰が言っても良いんじゃないって。私は傷ついたりしないんでそんなことくらいで》とキッパリ。情報に溺れず、批判を恐れず。揺るがないなあ、キョンキョン!

思えば、いつの時代も、楽しいことを探すときは、横目でキョンキョンを見て参考にしていた気がするのである。メインカルチャーとサブカルチャーを自由自在に行き来し、“あ、それもアリか!” という発見をくれるから。

「最後から二番目の恋」では迷える中年を好演

 
彼女の高く鋭いアンテナは 、今日の自分に必要な情報をキャッチする。若者と張り合うのではなく、年相応の自分が伝えられる作品を選ぶのが抜群に上手い。ミドル層の恋と迷い、そして家族の在り方を描いたドラマ『最後から二番目の恋』(フジテレビ系 / 2012年)はその最たる1作だろう。2年後には続編も作られ、彼女は、1980年代のトップアイドル “キョンキョン” でなく、40代の、仕事はできるけど、私生活は不器用な “千明さん” として、迷える中年の私たちと並走してくれることになった。

まさか今年、11年ぶりの続編『続・続・最後から二番目の恋』が実現するとは思わなかったが、50代最後の千明さんを演じるキョンキョンがもう、白髪メッシュも込みで、年を取ることを包み隠さず… いや、むしろ逆に分かりやすく、喜びも悩みも体現してくれている。

年取るのって、そんなに悪いことなんですかね? あたしたち、なんか悪いことしたんですかね。一生懸命生きてるだけなのにな…


口をとがらせ、涙声で言う千明さんの寂しさと悔しさは、不器用なほどブレず戦ってきた小泉今日子が演じるからこそ心に響く。50代、60代が勇気づけられる! 過去に縛られず、未来を考え過ぎず、現時点の強みも弱みも受け入れ、今日を生きる小泉今日子。彼女が時代に合わせているわけではないのに、いくつになっても自然と時代のアイコンになるのは、ある意味当然なのかもしれない。

還暦記念ホールツアー開催!

 
来年、2026年1月24日(土)からは、還暦を記念して、全国ホールツアー『KK60 〜コイズミ記念館〜 KYOKO KOIZUMI TOUR 2026』を開催。地元・神奈川県で幕を開け、3ヵ月半にわたって全国24会場を駆け巡る。

そもそも彼女は “まっ赤な女の子”。赤の年、60歳が輝かないわけないのだ。

Tour Information
KK60 〜コイズミ記念館〜 KYOKO KOIZUMI TOUR 2026

▶ 小泉今日子が自身の還暦を迎える2026年に全国ホールツアーの開催を発表しました。デビュー40周年となった2022年以来、過去4年にわたり趣向の違うライブツアーを行ってきましたが、近年では過去最大規模のホールツアーとなります。

▶ スケジュール:
・01月24日(土)神奈川・相模女子大学グリーンホール
・01月25日(日)神奈川・相模女子大学グリーンホール
・01月30日(金)茨城・ザ・ヒロサワ・シティ会館(茨城県立県民文化センター)大ホール
・02月01日(日)栃木・宇都宮市文化会館 大ホール
・02月04日(水)東京・NHKホール
・02月07日(土)熊本・熊本城ホール メインホール
・02月08日(日)福岡・サンパレス ホテル&ホール
・02月13日(金)岡山・倉敷市民会館
・02月15日(日)広島・広島文化学園HBGホール
・02月21日(土)山形・やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)
・02月22日(日)宮城・仙台サンプラザホール
・02月25日(水)静岡・アクトシティ浜松 大ホール
・02月27日(金)大阪・フェスティバルホール
・02月28日(土)大阪・フェスティバルホール
・03月07日(土)岩手・トーサイクラシックホール岩手(岩手県民会館)大ホール
・03月08日(日)秋田・あきた芸術劇場ミルハス 大ホール
・03月13日(金)香川・サンポートホール高松 大ホール
・03月14日(土)愛媛・愛媛県県民文化会館 メインホール
・03月21日(土)大阪・フェスティバルホール
・03月27日(金)福島・けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター) 大ホール
・03月29日(日)青森・リンクステーションホール青森
・04月04日(土)愛知・Niterra 日本特殊陶業市民会館フォレストホール
・04月05日(日)愛知・Niterra 日本特殊陶業市民会館フォレストホール
・04月10日(金)北海道・帯広市民文化ホール(大ホール)
・04月11日(土)北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru
・04月17日(金)石川・本多の森 北電ホール
・04月19日(日)新潟・新潟県民会館
・05月02日(土)東京・日本武道館
・05月03日(日)東京・日本武道館

▶ Special Site:https://www.jvcmusic.co.jp/kyon2/

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