「小松菜」の栄養素を逃さない意外な調理法を野菜のエキスパートが伝授
物価高を実感する毎日、せっかく買った野菜は無駄にしたくないですよね。おいしく、そして全て使い切るための工夫をしたい、そんな方におすすめしたいのが書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』(KADOKAWA)です。執筆者は、群馬県で大規模農家を経営している「しん|野菜を育むプロ」さん。野菜のスーパーでの正しい選び方や保存法から、その日の体調にあわせた野菜の選び方、食べ方までを豊富な知識と経験に基づいて解説しています。今回はこの本の中から、毎日の買い物や料理が楽しみになる野菜の豆知識をご紹介します。
※本記事は著=しん|野菜を育むプロさん、監修=東京慈恵会医科大学附属病院栄養部の書籍『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書』から一部抜粋・編集しました。
小松菜は冬(12〜3月)が旬!
小松菜は寒さに強く、気温が下がるごとに糖分と養分を蓄えて甘み豊かに。霜に当たると、いっそう葉が肉厚で柔らかくなります。
おいしい小松菜の選び方
葉が鮮やかな緑色で肉厚、丸みを帯びていて、茎が太いのは、寒い中で糖分と養分を蓄えながら健康に育ったおいしい小松菜の証。逆に葉の色が薄いもの、茎がヒョロリと細いものは生育不良のサインです。また、鮮度は主に根元と葉先に現れます。葉がしおれている、黄色っぽく変色している、根元の切り口が乾燥したり黒ずんだりしているものは、鮮度が落ちているので避けましょう。
農家だから知っている!おいしい野菜の食べ方
小松菜ともやしのナムル
小松菜をサッと茹でて歯ごたえを残し、きゅうりや湯通ししたもやしとともにごまの香り高いナムルにすれば、白いごはんがいくらでもいけちゃいます。野菜の水をよく切り、ごま油、しょうゆ、中華スープの素、おろしにんにくであえるだけ。
小松菜の処理法をチェック!
油で炒めると、水溶性栄養素を失わず、かつ脂溶性栄養素の吸収がよくなるので、栄養価の高い小松菜料理ができます。小松菜は生食もOK。サラダにしてオイルドレッシングをかければ、水溶性栄養素も脂溶性栄養素も効率的に摂取できます。
【茹でる場合】
茹でる場合は、切らずに、沸騰したお湯に茎だけ入れて30秒、さらに葉まで入れて30秒。水溶性栄養素が流出しすぎないよう、茹ですぎに注意。
【電子レンジを使用する場合】
サッと洗って根を切り落とした小松菜約200gを、切らずに耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけ、電子レンジ(500W)約2分半加熱する。
※電子レンジは500Wのものを基準としています。機種によって差がありますので、様子をみながら加熱してください。
小松菜を長持ちさせる保存法
買ったときのパッケージの封が閉じられていれば、そのまま冷蔵室に入れても。
【冷凍する場合】
冷凍すると繊維が壊れ、料理の味が染みやすくなります。