【藤津亮太さんの講座「アニメ映画を読む『BLUE GIANT』」】幕開けのせりふに全てが
静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は7月28日に静岡市葵区のSBS学苑パルシェ校で開かれた、アニメ評論家藤津亮太さん(藤枝市出身)の講座「アニメ映画を読む『BLUE GIANT』」。次回は9月22日午前10時半からで、テーマは山田尚子監督「リズと青い鳥」。
2023年公開、上原ひろみさん(浜松市出身)が第47回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を得た立川謙監督「BLUE GIANT」を巡って。2時間の映画として成立させるために、主人公の「仙台時代」を描いた漫画原作のエピソードを省いた制作陣の工夫を分析。雪道を行く猫に向けた幕開けのせりふ「そっちに行ったら仲間がいるのか」が原作と180度異なる発言であり、そこに映画の主題そのものがあるという指摘は目からうろこ。(は)