名物ピロシキや明石焼までラインナップは唯一無二!新開地の『よつばや』が長年愛される秘密 神戸市
高速神戸から新開地までを結ぶ地下街「メトロこうべ」。今回ご紹介する『よつばや』は地下街の中で最も古い歴史を持ち、長きに渡って愛されてきました。”新開地名物”ともいえるピロシキを始め、様々な商品を販売する店の秘密をご紹介します。
同店は新開地駅から地下街をさらに奥へ進んだところにあります。同店は地下鉄ができた当初からある「大阪屋」というお店からのれん分けをされる形で営業を行っており、その歴史は大阪屋時代も含めると60年以上にもなるのだとか。
興味深かったのはそのメニューの多さ!ピロシキのほか、串カツにおにぎり、おでん、明石焼と様々な料理を提供しています。あまり共通点がないように見えますが、一体なぜこんなランナップに?
店主の森崎さんによると、このメニューは大阪屋時代から引き継がれているものなのだそう。「豚まんを作ったり焼きそばを実演販売してみたり、色々な商品を試した結果、”お客さんに受けたもの”が残って今の形になりました」とのことでした。
このラインナップには「地域の人に愛された」という共通点があったのですね♪
中でも一番人気はピロシキ。50年以上に渡って森崎さんのお父さんが1つ1つ手作りしています。生地をこねる際には牛乳のみを使うことでもっちり食感を実現。店ではチャイコフスキーが流れており、生地を発酵させる時に聞かせているのだとか。
「人間も音楽を聴けば豊かな気持ちになるんだから、ピロシキだっておいしくなっているはずです!」とのこと。確かに包む手は軽やかで、包まれるピロシキは小躍りしているように見えました(記者の目には♡)。
販売されているピロシキは3種類で、人気No.1は「ロシアピロシキ」。「焼きそばピロシキ」もその珍しさから人気が高いのだとか。今回はその2種類をいただきました。
「ロシアピロシキ」には21種類の具材を使用しており、”何か一つでも欠けたら味わいが変わる”というこだわりよう。こしょうのスパイシーさと肉肉しさ、淡路島産玉ねぎの強い甘さのバランスがよく、とってもおいしい!
「焼きそばピロシキ」も鰹節の香りがふわっと広がり、ソースの味わいが食欲を誘います。キャベツやお肉、紅ショウガなど具沢山ですが、よく見る”焼きそばパン”よりもパンとの相性がよく、具がこぼれなくて食べやすいです。
どちらもサクッとした軽い食感で脂っこさはなく、パンの優しい甘さが絶品。これが朝ごはんだったら起きるのが楽しみになるだろうなと思いました。
また店にはイートインコーナーも。取材中にお客さんが次々と注文する姿が印象的だったのは「明石焼」です。
優しいお出汁の味わいが口の中に広がり、とても温まる♡ふわっふわの食感がたまりません。これは侮るなかれ!な美味しさです。
毎朝鰹節と昆布から出汁をとり、味の濃い卵に出汁をしっかり入れて焼くことでこのふわふわ食感を実現しているのだとか。お客さんが次々注文していた理由が分かる美味しさでした。
取材中に印象的だったのは、「”これ親がよく買ってくれたんだよね、まだあってよかった!”と言って買っていかれる人を見ると、守り続けてよかったと思います。その人の家族が増えたときに、まだこの店があればいいなと思いながら店に立っています」という言葉。
同店が長く愛されてきたのは「地域の人を大切にする気持ちが形に現れた結果なのだなぁ」としみじみ感じた記者なのでした。
場所
よつばや
(神戸市兵庫区新開地2丁目3)
営業時間
11:00~15:00
定休日
火曜日