店主が「地元・朝倉」の食材を使って丁寧に作る定食屋(福岡市・高宮)
福岡で和食の名店として知られる「田中田」はその系列店のみならず、ここから独立した料理人による人気店を数多く輩出しています。うどん居酒屋の「二○加屋長介」、海鮮丼の「日の出食堂」、洋食の「ボンバーキッチン」、最近では昨年六本松にオープンした「しらいし酒飯」などが代表格で、皆さんも一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。そんな名店のDNAを受け継ぐ店の一軒が、「ゴハンのおみせ ten、」です。
店主の空閑直希さんは朝倉市の出身で、調理師専門学校を出た後は東京のフレンチやイタリアンなどの洋食店で修業。地元で独立開業するという夢を果たすために「田中田」の門を叩いて和食の技術を身につけ、この2月にオープンしました。
場所は西鉄高宮駅から徒歩3分ほどの場所にあり、大通り沿いに面して大きく開かれたガラス張りの外観。一際目を引くオレンジ色のドアに掛かった紺色の暖簾が目印です。
訪問したのはまだオープンして間もない平日で、ランチメニューも絞っての営業でした。写真は「サバの味噌煮定食」(1,800円)で、脂がのったサバに本日の小鉢2品と朝倉産のもち麦ごはん、味噌汁、漬物という定食の王道メニュー。選べる小鉢は鶏むね肉の南蛮漬けと卵焼きをセレクトしました。味噌汁は具沢山で、魚に添えられた野菜や厚揚げにまでしっかりと煮汁が染み込み、ご飯が進んで仕方ありません。
そして、この店のスペシャリテともいえる名物メニューが数量限定の「トリュフ香るステーキなひつまぶし」(2,980円)です。曲げわっぱの中身は、朝倉米のご飯にじっくり火入れした九州産黒毛和牛をのせ、洋食の経験を生かした特製トリュフソースをかけたもの。これだけでも至高の組み合わせですが、さらに特製マヨソースと薬味、最後は熱々の出汁をかけた茶漬けまで、3段階の味変が楽しめますよ!
17時からの夜営業はメニューが変わり、ゴロゴロと大ぶりに切った朝倉産野菜と国産豚を使った「とん汁定食」(1,480円)が主役です。朝倉の「まるは醤油醸造所」の麦味噌を使った味噌仕立てとあっさり塩味の2種類があり、もち麦ごはん、小鉢2品、納豆が付いて、夕食としての食べ応えは充分です。
夜は店主お手製の卵焼きやポテサラなどの一品料理もあり、朝倉産の地酒や梅酒、クラフトビールも用意されています。写真は手羽元を揚げた「昔なつかしチューリップ」(600円)で、料理をつまみながらのちょい飲みもOKです。さらに日替わりのスイーツもあり、甘党から辛党まで満足できる街の定食屋です。
ゴハンのおみせ ten、(テン)
福岡市南区玉川町6-11
11:00〜OS14:30/17:00〜OS19:30