犬へのおやつ、与えすぎな量はどのくらい? 適切な量からおすすめできる与え方まで解説
犬へのおやつの与えすぎな量ってどれくらい?
何気なく与えることのあるおやつですが、おやつを与えることは、愛犬と飼い主とのスキンシップやコミュニケーション手段のひとつです。
芸を教えたいときや、しつけのときにも役立ちますし、愛犬との信頼関係や仲を深めたいときにも役立てることができます。
しかし、おやつの与えすぎは、愛犬の肥満や病気の原因になりやすいです。何気なく与えているのであれば、愛犬にとってのおやつの与えすぎな量はどれくらいなのか、把握するべきです。
一般的には、1日に食べるおやつの量が、主食として食べているドッグフードの量の10%を超えると、おやつの与えすぎであるとされています。
たとえば、筆者の愛犬が1日に主食として食べているドッグフードの量は50gで、カロリーは192kcalです。この場合、おやつの量はその10%である19.2kcalまでとなります。
まずは、愛犬が1日に主食として食べているドッグフードの量と、そのカロリーを把握しましょう。ドッグフードの袋に表示されています。
カロリーが分かったら、そのカロリーの10%が何カロリーであるかを計算します。そうすると、愛犬に1日に与えてよいおやつの量(カロリー)を知ることができます。
おやつの袋にもカロリーが表示されていますので、1日にどれくらいの量を与えることができるのかを計算しておけば、愛犬にとってのおやつの与えすぎな量を超えることはなくなるでしょう。
愛犬のおやつの与え方
良い行動をしたときに与える
愛犬におやつを与えるタイミングは、「良い行動をしたとき」がおすすめです。
たとえば、トイレで排泄している姿を目撃したときは、「直後」におやつを与えます。良い行動と嬉しい出来事が結びつくため、トイレでの排泄が成功しやすくなります。
直後である理由は、なぜ褒められたのか、なぜご褒美をもらうことができたのかを犬に理解してもらうためです。
量より回数を増やす
犬は、1回に食べることができるおやつの量が多いことよりも、1日に食べることができるおやつの回数が多いことの方が、喜びを得られるとされています。
犬は噛む回数も少なく、あっという間に飲み込んでしまいますよね。
たとえば、ビスケットを1日に4つ食べることができるのであれば、2つずつ2回に分けて与えるよりも、1つずつ4回に分けて与えた方が喜んでもらえるということです。
小粒タイプを選ぶ
犬のおやつにも小型犬用~大型犬用とありますが、おやつは犬の体の大きさに関わらず、小粒タイプを選ぶのがおすすめです。なぜなら、与える量を調整しやすいためです。
もしも愛犬が大好きなおやつが大粒タイプしかない場合は、食用バサミで小さくカットするなどし、調整しやすくしておくと便利です。
乾燥したおやつを選ぶ
満腹感を重視するのであれば、乾燥したおやつを選ぶのがおすすめです。
乾燥したおやつが胃の中に入ると、胃液を吸収して膨らみます。乾燥したおやつを食べてからしばらくすると、膨らんだおやつによって、満腹感を得られます。
注意点は、ごはんを与える時間に近い時間に乾燥したおやつを与えないことです。おやつで満腹になり、ごはんを食べ残したり、偏食になったりする原因になりやすいためです。
野菜は加熱する
犬におやつとして野菜を与える場合には、加熱してから与えるのがおすすめです。
生野菜は低カロリーヘルシーですし、キャベツや白菜やキュウリなどを好んで食べる犬も多いのですが、草食動物よりも腸が短い犬にとっては、腸にガスが溜まる原因になることがあるんです。
お腹がキュルキュル鳴りやすい犬や、軟便や下痢をしやすい犬には、温野菜をおやつとして与えることで、腸の健康状態を守ってあげましょう。
まとめ
犬のおやつは、主食として食べているドッグフードのカロリーの10%を超えると与えすぎであるといえます。
1日に与えられるおやつのカロリーは、以下の計算式で計算可能です。
✔(主食による1日の摂取カロリー)÷(10)=(1日に食べてよいおやつのカロリー)
愛犬へのおやつの与えすぎな量を把握し、肥満や病気を予防することに役立てましょう。
(獣医師監修:葛野宗)