愛犬がワガママな性格に育ってしまう『飼い主の甘やかし』3つ やってはいけないNG行動から改善策までご紹介
1.要求や催促に常に応じる
犬をワガママに育ててしまう大きな要因が、犬からの要求や催促にいつも応じてしまうということです。
もちろん、犬の仕草や行動によってその気持ちに気がつき、応じる必要があるときもありますが、犬からの要求や催促で飼い主さんが何らかの行動をする、ということが習慣化されるのは危険です。
そのようなことが常態化すると、犬は「飼い主さんは自分の思い通りに動かせる」と思ってしまい、ワガママになってしまいます。そして、要求や催促に応じてくれないと、より激しい行動を起こすことで希望をかなえて、どんどんワガママがひどくなってしまうのです。
対応方法
犬から「おやつちょうだい!」「なでて」などの要求があったとき、すべてを無視する必要はありませんが、お願いを“いつも”聞いてしまわないように注意してください。
犬がどのようなことを求めているかということは理解しながらも、「後でね」と声掛けをして飼い主さんのタイミングでかまったり遊んだりするといいでしょう。
また、排泄や食事など、犬にとって非常に大事なことの場合は、要求とは関係なく適切なタイミングでおこない、愛犬が快適に過ごせるように工夫してあげてください。
2.しつけをせずに自由にさせる
愛犬をのびのびと育ててあげたいという思いを持つ飼い主さんは多いと思います。
しかし、「のびのび育てる」ということと、「何でも好き勝手にさせる」ということはまったく別物です。
犬の習性や気持ちを理解して、それに寄り添った育て方をすることは大切ですが、何でもかんでも自分の好きなように行動させることは決していいこととは言えません。
放任は悪い意味での甘やかしであり、犬自身を苦しめる結果になることもあるので注意しましょう。
犬が本能のままに行動してしまうと、人間社会で一緒に生きていくうえで様々なトラブルが起こることが考えられます。
特に、吠えることや家の中で暴れたり物を噛んだりすることは、動物としては決して悪気があってしていることではありません。しかし、それによって家族や近隣の人に迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。
さらに、人間社会で出会う様々な事柄に慣らして社会性を身につけさせておかないと、犬は大きくなってから不安や恐怖、ストレスを感じるシーンが増えてしまう可能性があります。
対応方法
犬のしつけは、決して厳しくすることではありません。
愛犬がワガママにならず、安全で穏やかに生きていけるように、社会性を身につけさせたりルールやマナーを教えることが本当に必要なしつけといえるでしょう。
そのためには、家庭に迎え入れてからすぐに家の中でのマナーや家族間でのルールを教え、外では様々な経験をさせることが必要です。
また、たっぷりとスキンシップやコミュニケーションを取ることも大切なことです。
しつけやスキンシップを通して、犬は自分に自信を持つことができ、ストレスを感じずに大らかに育っていくでしょう。
3.飼い主が遠慮する
愛犬の希望をできるだけ叶えてあげたいと思うのは、飼い主として当然の気持ちだと思います。しかし、愛犬のしたいことをさせるために、飼い主さんが都合を合わせたり遠慮したりしてばかりいると、犬はワガママになってしまう可能性があります。
要求に応じることにも通じますが、犬が遊びたがっているからと言って家事や仕事を後回しにしたり、ソファやベッドなどで犬の場所を譲ってあげたりといったことは控えましょう。
もちろん、時々であればそうしたことがあってもかまいませんが、常にそうしていると、犬は飼い主さんを“格下”の相手と認識します。思い通りにならないことがあると、威嚇や攻撃をするようになってしまうこともあり、大きなトラブルに発展することも考えられます。
対応方法
犬と一緒に生活するうえで、基本的には飼い主さんのペースで過ごすことを意識してください。
犬の気持ちを汲み取ることもとても大切ですが、犬からのアプローチに振り回されるように生活していると、犬はワガママになってしまう可能性が高いでしょう。
しっかりと関係性ができるまでは、愛犬が落ち着いて過ごせるスペースを用意したうえで、飼い主さんの都合や思いを優先させてください。
まとめ
愛犬をしっかりと甘えさせてあげることや、愛情をかけてあげることは、育てる上で非常に重要なことです。
しかし、愛情が行き過ぎてしまったり犬の習性を無視したりして、“甘やかし”になってしまうと、愛犬がワガママになってしまう可能性があります。
ワガママな犬は可愛いと感じる人もいるかもしれませんが、ワガママが悪化していくと吠えや噛みつきなどの問題行動を起こるようになることもあるので注意が必要です。
甘えさせることと甘やかすことの線引きはむずかしいことではありますが、飼い主さんの都合やペースを優先させつつ、バランスを取りながら接していくようにしましょう。