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ほしい未来は自分たちでつくる。暮らしを楽しむ人が町を育てる「つむぐマルシェ」6月7日(土)開催【山形県小国町】

ローカリティ!

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自然と人がゆるやかにつながる町、山形県小国町。ブナの森が広がるこの小さな町で、静かに、けれど確かな広がりを見せているコミュニティがある。

その名は「おぐに移住者コミュニティ つむぐ」。小国町に移住してきた人々によって数年前に結成されたこのグループは、今では町内外を巻き込みながら、小国の魅力を再発見し、未来に紡いでいく存在として町内外から注目されている。

 “移住者だけ”じゃない、町と人を編み直すつながり

「移住者コミュニティ」と聞くと、外から来た人たちだけの閉じたグループを想像するかもしれない。だが「つむぐ」は違う。

つむぐの活動には、地元に根を張る住民や、町外に暮らしながらも「小国」というキーワードにひかれて関わる人々も多く参加している。肩書や立場を超えた関係性が、無理なく生まれているのが特徴だ。

つむぐ代表の舟山康名(ふなやま やすな)さんは語る。

「つむぐの活動テーマは”小国を楽しむ”そして”ゆるくつながる”です。

住んでいる人も、そうでない人も、つむぐマルシェの1日はその場にいる人みんなが”小国を楽しむ”ことができる1日にしたいと思っています。人が集まるとそれだけで結構楽しいと思うんです、普段は静かな町だけどこの日はたくさん盛り上がって楽しむぞって気持ちで準備を進めています」

            つむぐ代表の舟山 康名さん

6月7日(土)開催、「エシカル」をテーマにしたイベント

そんな「つむぐ」が主催する年に一度の大きなイベントが、今年も開催される。

開催日時:2025年6月7日(土)10:00〜16:00
場所:小国町ショッピングセンター アスモ 駐車場(雨天時は店内)

今年のテーマは「エシカル」。“人や環境にやさしい選択”を意識した1日になる。

大量生産・大量消費から少し距離を置き、「ほんとうに必要なものを、ほんとうに大切にしたい」と願う人たちが集まり、こだわりのフードやクラフト、ワークショップ、音楽などが一堂に会す。

小国の自然や人のあたたかさ、空気のやわらかさまでも感じられるこのイベントは、暮らしの中の“ちいさな変化”を心地よく提案してくれる。

マイバッグ・マイカップを持って、小国の1日を楽しむ

今年で5年目を迎えるこのイベントでは、「マイバッグ・マイカップの持参」も呼びかけている。これは「つむぐ」が大切にしている、“自分の行動を通して未来を選ぶ”という考え方の表れでもある。

「エコ」と言葉にすると堅苦しく聞こえるかもしれないが、舟山さんの姿勢はどこまでも実践的でやさしい。

「普段は環境やゴミ問題について意識していない人でも、マルシェをきっかけに少しだけでも意識したり、考える様になったらうれしいです。自分のコップやお皿を使うのも、ちょっと楽しかったりしますしね」

そうした“やさしさの連鎖”を、一人ひとりが持ち帰れるような空間。それが、このイベントの本当の魅力なのかもしれない。

こんな時代だからこそ、「つながる」ことを軽やかに

人口減少、過疎化、気候変動――。地方に暮らしていても、未来に対する漠然とした不安を感じることはある。けれど、「だから何もしない」ではなく、「だからこそ、できることから」と動き始めたのが「つむぐ」の人たちだった。

その姿勢は、「町づくり」や「地域活性化」といった大きな言葉よりもずっと、手ざわりのあるものとして、静かに支持を集めている。

この日、小国で過ごす数時間が、誰かにとっての「新しい暮らしのヒント」になるかもしれない。あるいは「また来たい」と思える町になるかもしれない。

小国の山に囲まれた空気の中で、自分と誰かと、未来とが、やわらかくつながる感覚を味わってみてはいかがだろうか。

情報

主催:おぐに移住者コミュニティ つむぐ
代表:舟山康名(ふなやま やすな)さん
開催日時:2025年6月7日(土)10:00〜16:00
会場:小国町ショッピングセンターアスモ駐車場(雨天時:アスモ店内)
入場無料/マイバッグ・マイカップ持参推奨
詳細:つむぐ公式Instagram

阿部宣行

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