【ネタバレ】『キャプテン・アメリカ:BNW』海外ファンの反応まとめ ─ 良かったところと批判ポイント
(MCU)がいよいよ日米同時公開となった。サム・ウィルソンが新生キャプテン・アメリカとして盾を受け継ぎ、暴走するレッドハルクとの全面対決に挑む。スリラー映画としての側面も持ちつつ、初期のMCUを彷彿とさせる爽快なヒーローアクションが楽しめる快作として評判だ。
米Redditでは、映画を鑑賞した海外ファンたちが作品の内容や良し悪しについて幅広いディスカッションを熱く展開している。ここではいくつかのポイントに整理して、ファンが語っている内容に耳を傾けてみよう。
この記事には、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のネタバレが含まれています。
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批判の声も?
鑑賞したファンたちの意見
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この記事には、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のネタバレが含まれています。
© 2024 MARVEL.批評家の前評判 vs 観客
本作は一般公開直前に米プレミア試写とレビュー解禁を実施。批評家による事前の評判は賛否両論で、米Rotten Tomatoesでの批評家スコアは50%台の低評価となった。これは『キャプテン・アメリカ』シリーズとしては最低値で、MCU映画全体としてもワースト3。出口調査に基づくCinemaScoreでもMCU作品ワーストのBマイナス判定を見せており、評判や興収が不安視される材料もあった。
いざ公開を迎えると、Rotten Tomatoesの観客スコアは80%で上々。アメリカでのは事前の予想を上回って連休中1億ドルのスタートを記録しており、全世界では2億ドル弱の成績を上げている。
海外ファンの間では、「弱点もあるが、酷評されるほどの欠点ではない」と支持する声が多い。もちろん中には全面的に否定する声もあるが、ここでは好意的な意見を中心に見てみよう。
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「今日この映画を観てきたけど、かなり気に入った。すごく感動させられるというほどではないにせよ、マッキーやフォードの演技が素晴らしかった。マーベル・コミックを30年以上読んできた人間として、今回はもう一度鑑賞したくなる、まごうことなきスーパーヒーロー映画として良かったと思う。」
「同意する。昨日レビューを読んで期待値が下がっていたのかもしれないけれど、一部の人が言うような悪さはなかった。すごく楽しかった。」
「ドイツから。気に入った。超ヒット大作とはならなくとも、MCUファンはすごく楽しめると思う。現実に根ざしていて、真剣に取り組まれていて、皮肉も多くなく、いくつかの結末があり、サム・ウィルソンのキャップが初登場するシーンもしっかりしている。10億ドル級ヒットにはならないかもしれないが、古き良きMCU映画を観たいなら満足できると思う。」
「プロットが少し薄っぺらく、状況説明的で、流れが平坦で無難すぎるという指摘には同意する。ただ、多くの人が言うように、退屈だとは言わない。確かに、プロットの要求に従ってキャラクターたちがA地点からB地点に移動するだけという感覚や、ぎごちない説明が絶えない瞬間は確かにあった。こういう批判は確かにたくさん見るが、それが本作を駄作にしてしまうほど"深刻"だとは考えなかった。でもそう思った。確かに、すごく安牌で単純で、平坦で基本的なところもあるが、だからといって必ずしも映画が"悪い"わけではない。」
「『インフィニティ・ウォー』と『エンドゲーム』で、みんな“マーベル映画かくあるべき”という気持ちが出来てしまったけど、そもそもマーベル映画はもっと小さなスケールの物語だったということを忘れている。全ての単独映画でヒーローが神と戦わなくてはならないわけではない。自分は良作だと思った。スクリーンで見たハルクの純粋に獰猛な戦闘シーンとしてベストだったよ。」
「正直言って、MCU映画を観てフェーズ4とフェーズ5のつながりを感じたのは今回が初だった。つまり、ついに地中から出現した巨大な手と頭部が扱われるようになったということ。3年以上経ってるから。でも、『シークレット・ウォーズ』や『マーベルズ』の余波はまだ扱われていない。MCUはもう作品間のつながりを気にしないんだろうか?」
オープニングタイトルがない?
MCU作品といえば、雄大なファンファーレと共にヒーローたちの過去の戦いをMARVELロゴに重ねるオープニングタイトルがお馴染みだ。配信のドラマシリーズやアニメシリーズではこの使用にこだわらなくなっていたが、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』はMCU劇場公開作として初めて、お馴染みのオープニングタイトルを排した作品となった。
「なぜオープニングタイトルがなかったんだろう?他のMCU映画には必ずあったのに、どうして伝統を破ったんだろう?」
「正直、あれで良かったと思う。ペースを崩さず、そのまま本編に入った方が良かったんじゃないか。」
「より独立した状態を維持するためにはグッドアイデアだと思う。」
「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」とのつながり© 2021 Marvel
サム・ウィルソンが盾を受け継ぐ葛藤を乗り越える物語は、ディズニープラス配信のドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で事前にじっくりと描かれた。『ブレイブ・ニュー・ワールド』は、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」の実質的シーズン2のようだと感じたファンも少なくない。
「『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』6話分の続編として楽しめたと思う。今度は『キャプテン・アメリカ&ファルコン』ということで。ホアキンが新しい役割のためにトレーニングするエピソードを丸々見てみたい。」
「同じ考えだ。映画としてうまくいっていたとは思うが、方向性としてはシーズン2の方が理にかなっているかも。」
「1000%同意。普段は“このドラマは映画であるべきだった”と思うけど、今回は久しぶりに“ドラマとして見たかった!”と思った。あの素晴らしいテーマ曲も復活させられただろうし。」
「『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』が配信された当時は、ドラマシリーズではなく映画として短縮すべきだという議論が多かったから、面白いね。」
思わぬ色
『ブレイブ・ニュー・ワールド』では、サディアス・ロスと娘ベティの親子関係が物語の鍵となったり、ブルース・バナーの協力者だったサミュエル・スターンズが悪役として再登場するなど、『インクレディブル・ハルク』(2008)の要素が色濃く扱われた。これまで控え目な存在だったMCU初期作に再びフォーカスが当てられたことに、戸惑いの声もある。
「2008年の映画のことをどうやって覚えておけばいいんだ。ハルクの続編ではなく、キャップの映画として宣伝されていたのに。」
「『インクレディブル・ハルク』から残った未解決事項をまとめよう決めたことは評価するが、あの映画はもう15年以上前の作品だし、公開当時はそこまで人気でもなかった。これだけ時間が経ってから引っ張ってくるにはあまりにも遅すぎる。」
「この映画は多くの点で『インクレディブル・ハルク』の素晴らしい続編。自分はあの映画が大好きなので、これで良いと思っている。」
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「レッドハルクはサプライズにすべきだった」
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(C) 2025 MARVEL.ハリソン・フォードの名演技
(C) 2024 MARVEL.
名優ハリソン・フォードは、亡くなったウィリアム・ハートの後任としてサディアス・ロス役を熱演。米大統領となったロスは、本作で意外な人間ドラマを展開する。フォードの熟練の演技力が、この映画を下支えした。
「ウィリアム・ハートを貶すわけではないが、この物語はハリソン・フォード以外では誰も成し遂げられなかったと思う。彼は、これまでの登場でほとんど好感を持てなかったようなキャラクターに、かなりの脆弱さを加えて演じ上げた。」
「彼が手抜きをするんじゃないかと心配していたが、フォードは最高の演技を見せてくれた。」
「彼が娘のことを話しているところで本当に涙が出てきたよ。」
レッドハルクを隠すべきだったか
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劇中ではロス米大統領がレッドハルクに変身し、キャプテン・アメリカとの破壊的な対決を繰り広げる。レッドハルクの存在は事前の宣伝で大々的に告知されていたものだが、これはサプライズにすべきだったのではないかと指摘する声も多い。
「レッドハルクの破壊力とパワフルさが最高だった。"スマートハルク"(=ブルース・バナー)はこの6年間、良いアクションシーンに恵まれていない。彼にアクションシーンは実質ほぼなく、ビジュアル的に印象がなかった。レッドハルクがホワイトハウスやモニュメントをブチ壊すのを見て、ハルク級のキャラクターがいかに強力であるかを思い知った。」
「予告編でレッドハルクをネタバレすべきではなかったと思う。」
「そうなんだよ。ネタバレしていなければ、かなりのサプライズになるはずだった。」
「この映画は明らかにのような政治スリラーの雰囲気を持つはずだったが、その全てが予告編や宣伝でネタバレされていたので、観客はミステリーにハラハラできず、ロスがレッドハルクに変身するのをただ待っているだけになった。」
「もし『ウィンター・ソルジャー』の宣伝で、“S.H.I.E.L.D. = ヒドラ”が前面に押し出されていたらどうだったろうか?レッドハルクがまさにそれだった……。」
「問題は『ウィンター・ソルジャー』は『アベンジャーズ』1作目が記録的に大ヒットした直後だったから、みんな説得されずとも観に行ったこと。今のマーベルは、MCUだからという理由だけで観客が来てくれることに期待できない。だからレッドハルクでプロモーションしなくてはいけなかった。劇中で何が起こっているのかがゆっくり明らかになる映画の方が間違いなくクールだったはずだから、残念だ。」
「予告編でレッドハルクを見せていた理由は理解できるが、同じ気持ち。でも、代わりとして何に焦点を当てられたかと言われるとわからない。アダマンチウムかな。展開としては少しガッカリだったけど、レッドハルクのサプライズとのトレードオフとしては妥当だろう。」
「リーダー(=サミュエル・スターンズ)にもっと肉付けをして、彼にもっと多くの出来事を演出させて、単なるマインドコントロール役ではなく、真の首謀者として確立できれば、そこに焦点を当てられたんじゃないかな。個人的には彼にもっとやれることがあったんじゃないかと思うけど、全体的には満足している。」
「宣伝でネタバレされていたにも関わらず、レッドハルク変身に至るまではすごく緊張感があってよく出来ていた。最後の戦いはすごくユニークで、コレオグラフも良かった。みんなサムがどうやってハルクに勝てるのかと疑問視していたと思うが、彼が頭脳やテクノロジー、そして飛行能力を駆使して、ずっとレッドハルクの上を(文字通り)行っていたのが良かった。MCUに限らずアクション映画全般でこれまで何度も繰り返されてきた古典的な肉弾戦から逸脱し、サムをとてもよく際立たせていた。」
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エンディング後の
おまけシーンが強引だった?-->
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(C) 2025 MARVEL.ポストクレジットシーンの是非
映画エンドロールの後には、MCUでお馴染みのおまけシーンが登場。サム・ウィルソンがラフト刑務所に収監されたサミュエル・スターンズと面会する様子が描かれた。ここでスターンズは、ヒーローが“この場所”を守るために死闘する未来が訪れること、“世界がここだけではない”、つまりマルチバースが存在することを示唆した。ファンの間では、この展開がやや強引で平凡だったとする声も一部で見られている。
「ポストクレジットシーンだけはMCU最悪の衝動だ。全てを確率で話すあの邪悪な超天才は、マルチバース関連とは何の関連もないはずなのに。」
「君はマルチバースを理解していない。全てのキャラクターはマルチバースの一部なのだから、マルチバースと関係がある。スターンズは、マルチバース間を移動する方法を見つけるようになる前のカーンと何ら変わらない。科学には、実用の前にまず理論が必要だ。」
「リーダー(サミュエル・スターンズ)が“マルチバースのヒーローたちがやって来て、お前たちは戦わなければならなくなる”と漠然と仄めかすのは、『シークレット・ウォーズ』への予告としてはすごく非創造的だと思う」「リーダーにそう言わせるのは、本作での彼のキャラクター性と合わない。彼は魔法的なほどの超天才なのに、いきなりマルチバースのカオス理論的なことを言うのは、すごく平凡だ。過度な否定になっているかもしれないが、あそこだけすごく平凡だった。」
「ダークサイドが来ることを示唆するために、ベルが鳴ったとか何だとか言って刑務所からジェシー・アイゼンバーグが挑発するDCUのエンディングを思い出したな。」(編注:『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』のラストでは、アイゼンバーグが演じる天才悪役レックス・ルーサーが獄中から強大な脅威の到来を示唆する。)
「とても不自然で無理やりに感じた」「次回作を常に意識していない観客の多くは、あのシーンで何を言っているのかサッパリだったと思う。」
「“自分の世界以外にも別の世界はある”というのは、過去15年ずっとそういう筋書きだったろう。」
「ポストクレジット・シーンでは、全て終わった後にようやくブルース・バナーがコトに気づくという展開を期待していたんだけどな。」
(C) 2024 MARVEL.
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は公開中。
Source:Reddit(,)