コメの卸値、8月は前年比17%上昇で最高を更新。その原因は政策ミス!?
9月18日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、8月のコメの卸値がこれまでの最高を更新したというニュースについて意見を交わした。
農林水産省によると、先月JAグループなどの集荷業者が卸売業者に販売した、去年令和5年産のコメの相対取引価格は、すべての銘柄の平均で60kgあたり税込み1万6133円と前の年の同じ月と比べて17%上昇し、平成13年から調査を始めて以来、8月としては最も高くなった。
去年の夏の猛暑の影響で供給量が減った一方で、外国人観光客による需要が伸びていることなどが背景にあると、このところいわれている。さらにスーパーで地震や台風に備えた買いだめの動きが広がり、コメが品薄になるなど、需給が引き締まったことが影響したともいわれている。流通が本格化する今年の新米の価格は、例年よりも高くなることが見込まれている。坂本農林水産大臣はきのうの閣議のあとの会見で、「今後新米が順次供給され、円滑なコメの流通が進めば、需給バランスの中で一定の価格水準に落ち着いてくるものと考えている」と述べた。
寺島尚正アナ「コメ17%上昇ということですねえ、森永さん」
森永康平「これ、実は今年の夏の猛暑であるとか、インバウンドによる外国人観光客の需要が伸びているというのは、この記事にある通りですし、色んなメディアでもそれが原因だといわれてるんですよね。私はこのコメ不足については色んなところからコメントを求められるので、農業のプロでもなんでもないですけども、データぐらいは読めるので、データを見てみたんですよ。そうすると外国人観光客って確かに増えていますけど、コロナで減った時に比べたら増えてるねってだけで、コロナの直前に比べるとそこまで増えているわけじゃないです。その時にコメ不足って起きたかっていうと起きてないわけです。で、猛暑も別に今年が異常な程かって言うと、別にここ最近ずっとそうなわけで。そう考えるとこれってかなり表面的な、もちろんまったく関係無いとはいわないけど表面的なもので、やっぱり根源にあるのは、減反という政策のミスですよね。そこを見直さないと、来年も同じことが起きるんじゃないかという風に思いますから、あんまり表面的な分析だけで終わって欲しくないなと思いますけどね」
寺島「もっともっと根本的なところですよね。そうじゃないと来年も再来年も続く可能性があると」
森永「と思いますし、農家さんはどんどん年老いていくわけですから、より深刻化していくと思いますよ」