上海出身のお母さんが愛情込めて作った豚まん『ニンニン亭』 神戸市
長田神社南側の鳥居をくぐってすぐ右手のところに「いらっしゃ〜い」と明るい笑顔で迎えてくれる上海出身の店主・林さんが作る豚まんを食べに『ニンニン亭』(神戸市長田区)へ行ってきました。
取材中も同店の前に大きなトラックを止めた男性や休憩中の配達のドライバーさんが「おばちゃん、豚まん1個」と次々と買いに来られます。林さんは一人ひとりのお客さんに対して「運転気をつけてね」「忙しいん?」と笑顔で声をかけており、地元の方たちに愛されていることがよく分かりました。
「蒸しあがったから熱々を食べて」と進めてくださったので、お言葉に甘えてまずは一口。ふんわり口どけの良い皮の中に肉汁たっぷりの甘い餡が入っており、ごま油がふわりと香ります。
「ひとくち食べたら次はこの豆板醤を付けてみて」とすすめてくれる林さん。豆板醤を足すと程よい辛みが出て、これもまた美味しい!「残った豆板醤は家の調味料として使ってね」と言ってくださったので持って帰りました。
ちょうど客足が落ち着く時間帯になったので、豚まんを作っている所を特別に見学させてもらいました。綿棒を使わず丸めた生地を手でポンと押さえて伸ばしているそうで、その方が生地が柔らかくなるそうです。30年されているだけあって生地を巻く作業の早いこと!
餡から甘みがしっかり感じられたのは豚肉餡の味をまろやかにするために、大きめに切った淡路島産玉ねぎがたっぷりと使用されているからでした。
お客さんに「家でも同じように豚まんを作るけど、ニンニン亭みたいにふわふわにできないわ」と言われるそうで、その理由を林さんに伺うと、家によって湿度や温度がそれぞれ違うためそれに伴い発酵時間も変わるからなのだとか。林さんは毎日天気に合わせて発酵時間を変えているらしく、最初の頃は失敗してはやり直してを何度も繰り返したからこそ、やっと皮にも餡にも優しい甘味のある日本人好みの豚まんができたそうです。
「大人も子供もうちに来てまず1個は食べてみて。神戸のお土産にニンニン亭の豚まん買って帰ろうと思ってくれるのが一番嬉しい。地方発送の注文してくれるんよ、今日は100個の発送があったけど」と笑顔で話す林さん。それをお一人でこなすなんてすごい!
ペロリと食べれる優しい味わいの豚まんなので、長田神社のお参りの後や小腹が空いた時にぜひ食べてみてください。
場所
ニンニン亭
(神戸市長田区五番町7丁目8-10)
営業時間
10:00〜19:00
定休日
水曜日
駐車場
無