“雨音”に溶ける運命の物語──6月BS・CS放送 韓国時代劇ラインナップ11選
しとしとと雨が降り続く梅雨の季節。静かな空気とともに、どこか物語に浸りたくなるこの時期。
そんな日には、時代劇の持つ重厚さと情緒が、心に深く染みわたります。
愛と義、運命と葛藤が交差する物語は、雨音をBGMにじっくり味わうのにぴったり。
現代劇とはひと味違う、歴史の中で揺れる人間模様が、観る者の想像力をかきたててくれるはずです。
本記事では、6月にBS・CSで放送が始まる韓国時代劇の中から、梅雨にこそ観たい注目作をご紹介します。(2025年5月2日現在 / ※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合がございます)
(図)Danmee 日本の韓国ドラマファンが厳選!爽やか韓流代表 パク・ボゴム出演ドラマ
『花が咲けば、月を想い』(KBS/2021~2022/全16話)
1作目は『花が咲けば、月を想い』をご紹介します。
禁酒令が敷かれた朝鮮王朝時代を舞台に、酒の密造で生きる型破りなヒロインと、名門の家柄を背負う真面目な監察官。相反するふたりが出会い、次第に惹かれ合っていく過程を描いたロマンス時代劇です。
主演は、約4年ぶりの時代劇出演となったユ・スンホと、躍動感あふれる演技で魅せたヘリ(Girl’s Day)。さらに、ビョン・ウソクがフレッシュな存在感を放ち、「2022 KBS演技大賞」ではヘリが女性優秀賞、ビョン・ウソクが男性新人賞を受賞しました。
『花が咲けば、月を想い』は、6月2日よりWOWOWにて放送開始。
●キャスト:ユ・スンホ、イ・ヘリ、ピョン・ウソク、カン・ミナ、チェ・ウォニョン 他
●日本初回放送情報:WOWOW プライム/2025年6月2日(月) 午前9時45分~
『大王の夢~王たちの戦争』(KBS/2012~2013/全70話)
2作目にご紹介する作品は、『大王の夢~王たちの戦争』。
本作は、朝鮮半島が三国に分かれていた激動の時代。新羅の太宗武烈王が三韓一統を夢見て駆け抜けた生涯と、彼と運命をともにする名将キム・ユシンの友情、葛藤、そして戦いを描いた重厚な時代劇。
“韓国時代劇の王”と呼ばれるチェ・スジョンが武烈王を熱演し、新羅の英雄たちの信念と野望が壮大なスケールで展開されていきます。第19話からは善徳女王役がパク・ジュミからホン・ウニに交代し、物語は新たな展開へ。
戦の中にも揺るがぬ信頼と誇りが垣間見える本作は、静かな雨音の中でじっくりと味わいたい一本。『大王の夢~王たちの戦争』は、6月5日よりKBS Worldにて放送スタート。
●キャスト:チェ・スジョン、キム・ユソク、ホン・ウニ、イ・ヨンア、チョン・ドンファン 他
●日本放送情報:KBS World/2025年6月5日(木)~
【本放送】(月~金) 7時35分~8時50分
『奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い』(MBC/2013~2014/全51話)
3作目は、『奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い』をご紹介。
2013年から2014年に韓国MBCで放送された本作は、37年にわたり強大な国家「元」を揺るがした実在の女性・奇皇后の激動の人生と、2人の男性との運命的な愛を描いた、壮麗な歴史ロマンス。
主演はハ・ジウォン。圧倒的な存在感と演技力で視聴者を魅了し、「2013 MBC演技大賞」では大賞をはじめ3冠に輝いた名演が今も語り継がれています。共演にはチュ・ジンモ、チ・チャンウクという豪華キャストが揃い、物語に深みを添えます。
視聴率29.2%という記録的な人気を誇る本作は、愛と野望が交錯する圧巻の展開と心震える名シーンの連続。降りしきる雨の音に耳を澄ませながら、壮絶な愛と運命の物語に没入してみてはいかがでしょうか。
『奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い』は、6月7日よりアジアドラマチックTVにて一挙放送スタート。
●キャスト:ハ・ジウォン、チュ・ジンモ、チ・チャンウク、ペク・ジニ、イ・ムンシク 他
●日本初回放送情報:アジアドラマチックTV/2025年6月7日(土) 18時~(一挙放送)
『コッソンビ 二花院の秘密』(SBS/2023/全18話)
4作目は、『コッソンビ 二花院の秘密』をご紹介します。
舞台は、若き女主人ダノが切り盛りする下宿屋・二花院。そこに集まった3人の容姿端麗なソンビたちと織りなす、謎とときめきが交錯する青春ロマンス時代劇です。
主演はシン・イェウン、リョウン、カン・フン、チョン・ゴンジュら注目の若手俳優たち。華やかなビジュアルと爽やかな空気感、そしてちょっぴり切ない人間模様が繊細に描かれています。
重厚な歴史ものとは一味違い、肩肘張らずに楽しめる作品なので、梅雨の季節にこそぴったり。雨音をBGMに、ほんの少し気持ちが晴れるような“癒し系時代劇”を楽しんでみませんか?
『コッソンビ 二花院の秘密』は、6月9日よりアジアドラマチックTVにてレギュラー放送開始。
●キャスト:シン・イェウン、リョウン、カン・フン、チョン・ゴンジュ、チョ・ヘジュ 他
●日本初回放送情報:アジアドラマチックTV/2025年6月9日(月) 13時30分~(レギュラー放送)
『赤い袖先』(MBC/2021~2022/全17話)
5作目にご紹介する作品は、『赤い袖先』。
2PMのジュノとイ・セヨンが主演を務めた本作は、第22代王・イ・サンと、運命に翻弄される女官の切ない恋を描いた歴史ロマンス。儚くも深い愛の物語が視聴率17.4%を記録し、数々の賞に輝いた名作です。
本作が高く評価された理由のひとつが、“古典的な美”を最大限に引き出した演出。鮮やかすぎない韓服の色使いや、必要最低限の灯りだけを使った抑制の効いた映像が、時代劇ならではの余韻と美しさを際立たせています。
愛するゆえに離れ、想うゆえに選べなかったふたりの関係性は、静かに降る雨のように心を濡らし、観る者の記憶にそっと残ります。
『赤い袖先』は、6月10日よりアジアドラマチックTVにて追っかけ放送がスタート。梅雨の時期に、ぜひじっくりと味わってほしい一作です。
●キャスト:イ・ジュノ、イ・セヨン、カン・フン、イ・ドクファ、パク・ジヨン 他
●日本初回放送情報:アジアドラマチックTV/2025年6月10日(火) 6時~(追っかけ放送)
『オクニョ 運命の女(ひと)』(MBC/2016/全51話)
6作目は、『オクニョ 運命の女(ひと)』をご紹介。
16世紀半ばの朝鮮王朝時代を舞台に監獄で生まれ育った女性・オクニョが、厳しい現実の中で知恵と勇気を武器に数々の困難に立ち向かい、自らの人生を切り開いていく波瀾の歴史ドラマです。
監督は『宮廷女官チャングムの誓い』『トンイ』『イ・サン』などで知られる韓国時代劇の巨匠イ・ビョンフン。本作では『華政』の演出家チェ・ジョンギュとタッグを組み、22.6%という高視聴率を記録するヒット作となりました。
主演を務めたのはチン・セヨンとコ・ス。抑圧された環境の中でも凛とした強さを失わないヒロインの姿は、静かに降る雨のように芯のある余韻を残します。
『オクニョ 運命の女(ひと)』は、6月13日よりチャンネル銀河にて放送スタート。
雨の日に、じっくりと心の芯に届く“成長と希望の物語”を味わってみてはいかがでしょうか。
●キャスト:チン・セヨン、コ・ス、キム・ミスク、チョン・ジュノ、パク・ジュミ 他
●日本初回放送情報:チャンネル銀河/2025年6月13日(金) 21時30分~23時
『仮面の王 イ・ソン』(MBC/2017/全20話)
7作目にご紹介する作品は『仮面の王 イ・ソン』です。
本作は、仮面をつけたまま育った若き世子、イ・ソンが巨大な秘密結社に支配された王朝の闇に立ち向かい、奪われた王座と国を取り戻していく――。真実と正義を求めて闘う姿を壮大なスケールで描いた歴史ドラマ。
主演はユ・スンホ、キム・ソヒョン、そしてINFINITEのエルことキム・ミョンス。重厚なテーマと美しい映像で高く評価され、「第10回コリアドラマアワード」では作品賞を受賞しました。
権力と信念、友情と裏切りが交錯する緊張感のある物語は、雨音をBGMに心を研ぎ澄ませながら観たくなる一作。
『仮面の王 イ・ソン』は、6月17日よりチャンネル銀河にて放送開始します。
●キャスト:ユ・スンホ、キム・ソヒョン、キム・ミョンス、ユン・ソヒ、ホ・ジュノ 他
●日本初回放送情報:チャンネル銀河/2025年6月17日(火) 14時30分~16時
『風と雲と雨』(TV朝鮮/2020/全21話)
8作目は、『風と雲と雨』をご紹介します。
朝鮮王朝末期、激動の時代を舞台に、国の命運を左右する“朝鮮最高の観相師”が愛と野望に翻弄されながらも、自らの信念を貫こうとする姿を描いた歴史ドラマ。原作は、イ・バンジュ氏による同名小説です。
主演は『王女の男』(KBS/2011)以来9年ぶりの時代劇出演となったパク・シフ。ヒロイン役はコ・ソンヒが務め、運命に抗う強さと美しさを繊細に表現。
先の見えない未来、揺れ動く人々の心、そのすべてを“観る”男の物語は、雨音の中でじっくりと味わいたい一本です。
『風と雲と雨』は、6月20日よりチャンネル銀河にて第1話からご覧いただけます。
●キャスト:パク・シフ、コ・ソンヒ、チョン・グァンリョル、ソンヒョク、ワン・ビンナ 他
●日本初回放送情報:チャンネル銀河/2025年6月20日(金) 4時~5時15分
『朝鮮弁護士カン・ハンス~誓いの法典~』(MBC/2023/全16話)
9作目は、『朝鮮弁護士カン・ハンス~誓いの法典~』。
本作は、亡き両親の敵を討つために弁護士となったカン・ハンスが、民の痛みや訴えと向き合ううちに、心が変化し、復讐ではなく“人を救う正義”へと歩み出していく――。朝鮮時代を舞台に描かれる、魂の成長を綴ったヒューマン時代劇です。
主演を務めるのは、除隊後初のドラマ復帰となったウ・ドファン。緊張感と温かさを併せ持つ演技が高く評価され「2023 MBC演技大賞」ではミニシリーズ部門 男性最優秀演技賞を受賞しました。
怒りと誠意、葛藤と希望。その揺れ動く感情が、雨音に溶けるように心に染みていく本作。
6月21日よりLaLa TVにて第1話からお楽しみいただけます。
●キャスト:ウ・ドファン、キム・ジヨン、チャ・ハギョン、チョン・ホジン、ソン・ゴニ 他
●日本初回放送情報:LaLa TV/2025年6月21日(土) 8時~9時30分
『高麗契丹戦争』(KBS/2023~2024/全32話)
10作目にご紹介する作品は、2023年から2024年に韓国KBSで放送された『高麗契丹戦争』。
KBSが誇る34作目の大河時代劇として制作された本作は、激動の時代を背景に、高麗第8代王・顕宗と忠臣カン・ガムチャンの絆、そして国を守るための苦闘と決断を描いた壮大な歴史叙事詩です。
主演は“韓国時代劇の王”チェ・スジョン。渾身の演技で「2023 KBS演技大賞」では見事“大賞”を受賞。顕宗役を演じたキム・ドンジュンとの世代を超えた共演も話題に。
国の未来を背負い、何を守り、何を捨てるのか――。その静かな問いかけは、梅雨の夜に深く心へ染み渡ります。
『高麗契丹戦争』は、6月27日よりWOWOWにて放送開始。
●キャスト:キム・ドンジュン、チェ・スジョン、チ・スンヒョン、イ・シア、ユン・チェギョン 他
●日本初回放送情報:WOWOW プライム/2025年6月27日(金) 午後8時~
『帝王の娘 スベクヒャン』(MBC/2013~2014/全72話)
最後は、『帝王の娘 スベクヒャン』をご紹介します。
6世紀の百済を舞台に、実在した武寧王の娘をモチーフに描かれた本作は、『善徳女王』や『トンイ』に続く王宮ロマンス時代劇の傑作。
主演はソ・ヒョンジンとソウ。心を込めた演技で長編ならではの濃密な人間ドラマを丁寧に描き出し、多くの視聴者を魅了してきました。
日本でも地上波・BS・CSを問わず幾度も放送されており、「一度は観た」という方も多いのでは?そんな名作を、あらためて梅雨の静かな時間に“再訪”してみるのもきっと贅沢なひとときになるはずです。
『帝王の娘 スベクヒャン』は、BSフジにて6月下旬スタート予定。
●キャスト:ソ・ヒョンジン、ソウ、チョ・ヒョンジェ、チョン・テス、イ・ジェリョン 他
●日本放送情報:BSフジ/2025年6月下旬
(ライター/ダンミ 編集部)