「どういたしまして」と伝えるときの英語表現 –––– Not at all. や My pleasure. などのニュアンスをネイティブが解説 【ラジオビジネス英語】
You’re welcome.以外にも、Don’t mention it.(気にしないで)、No problem.(大丈夫だよ)、It’s the least I could do.(せめてこれくらいはさせてください)など、いろいろな言い方があります。Thank YOU.と言われて、Thank YOU.とYOUを強く言って返すこともありますね。
今回は「ラジオビジネス英語」7月号の「Lisa’s Expressions」から、「どういたしまして」を伝える表現をご紹介します。
Not at all.
Not at all.(どういたしまして。気にしないで)
「お礼には及びませんよ」というイメージ。No problem.よりもくだけた感じがやや少ない言い方で、オールマイティに使えます。
A: Thanks for helping me with the bags.
(バッグを運んでくれて、ありがとう)
B: Not at all.
(気にしなくていいですよ)
(It’s) my pleasure.
(It’s) my pleasure. (こちらこそ) 私もそうするのが楽しいのですから、という温かい気持ちが伝わる表現です。
A: Thank you for your assistance today.
(きょうは力を貸してくれて、ありがとう)
B: My pleasure. I enjoyed it too.
(どういたしまして。僕も楽しかったよ)
Glad I could help.
Glad to have been of help.
Glad I could help.
Glad to have been of help.
(お役に立ててうれしいですよ)
少しも恩着せがましくない、フレンドリーで感じのいい言葉です。
A: Thank you for checking my Japanese.
(私の日本語をチェックしてくれて、ありがとう)
B: Glad I could help. Please feel free to ask me any time.
(お役に立てて何より。いつでも遠慮なく聞いてくださいね)
You’re most welcome.
You’re most welcome.(どういたしまして)
丁寧でフォーマルな返事です。「あなたのためなら喜んで」というニュアンスも含みます。
A: Thank you very much for the invitation to the opera.
(オペラに招待してくださって、本当にありがとうございます)
B: You’re most welcome. I look forward to seeing you there.
(どういたしまして。劇場でお会いするのを楽しみにしています)
You would have done the same.
You would have done the same. ((同じ立場だったら)あなたも同じことをしていたと思います)
私は特別なことをしてはいないし、お互い様ですよ、と伝える言葉ですね。
A: I can’t believe you stayed up so late to help me. Thank you.
(こんなに遅くまで起きて私を手伝ってくれたなんて、信じられない。ありがとう)
B: You would have done the same.
(君だって、同じことをしていたと思うよ)
Any time.
Any time.(いつでもどうぞ)
「また遠慮なくどうぞ」というサポーティブな言い方です。
A: Thank you for lending me your notes.
(ノートを貸してくれて、ありがとう)
B: Any time.
(またいつでもどうぞ)
★「あなたのためなら、何でもします」と、冗談っぽく言うのなら……
Anything for you.「あなたのためなら、たとえ火の中、水の中」という感じ。
At your service.「何でもお力になります」という意味。
どちらも礼儀正しい言葉ですが、親しい人にお茶目に言えば相手が思わずくすっとする雰囲気になります。「お任せくだされ」といった感じでしょうか。
例えばAnything for you.は次のような会話です。
A: Would you take this to the post office? (これを郵便局に持っていってくれる?)
B: Sure.(いいよ)
A: Thank you.(ありがとう)
B:Anything for you.(何でもお任せあれ)
執筆者
リサ・ヴォート
アメリカ・ワシントン州出身。メリーランド州立大学で日本研究準学士、経営学学士を、テンプル大学大学院で TESOL(英語教育学)修士を取得。専門は英語教育、応用言語学。2007年度 NHKラジオ「ものしり英語塾」で講師を務める。現在、青山学院大学非常勤講師。また、写真家としても活躍している。『知ってる英単語で広がる英会話』『CD BOOK ネイティブ感覚で もっと伝わる日常英語』(ともにNHK出版)など著書多数。
※記事公開時点での情報です
■NHKテキスト ラジオビジネス英語 2025年7月号より