故人との最後の対面を果たす出棺までの流れとは!?出棺にまつわる風習についても紹介【増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック】
出棺する
故人との最後の対面
遺族や親族、とくに親しい友人などで、告別式終了後にお別れの儀を行います。この間一般参列者は外に出て出棺を待ちます。
棺を祭壇から降ろしてふたを取り、遺族や親族が囲むようにして最期の対面を果たします。その後で棺に花や、故人ゆかりの品があれば納めます。
棺のふたを閉じて搬出し、霊柩車に納めます。遺族は位牌や遺影を持って並び、喪主があいさつをして出棺となります。
出棺までの流れ
出棺が遅れると火葬ができなくなる場合もあるため、出棺にまつわるさまざまな風習は省略されつつあります。地域によっては大切に守っているところもあるので、事前に確認しましょう。
1 告別式終了
遺族と親族が式場に残り、一般参列者は外へ移動。
2 お別れの儀
遺族・親族は棺を囲み花を入れ、故人との別れを惜しむ。
3 搬出
ふたが閉じられ、男性6名ほどで式場から搬出する。
4 喪主のあいさつ
棺を霊柩車に納めた後、遺族・親族を代表して喪主があいさつする。
5 出棺
棺をのせた霊柩車が出発する。
お別れの儀と棺の搬出
お別れの儀(別れ花)
お別れの儀(別れ花)出棺前に、遺族と近親者で最期の対面を行います。たいていは葬儀社が花の輪(茎を取った花)を用意します。たくさんの花を棺に入れて、故人とのお別れをします。愛用していた品や故人へあてた手紙などを入れたい場合はこのときに入れましょう。
棺の搬出
棺のふたを閉じたら、男性の遺族や親しい友人など5 〜6人で棺を運び出します。喪主が位牌を、遺族が遺影を持って続きます。霊柩車に棺をのせたら、遺族は参列者に向かってあいさつし、終わったら一礼してから火葬場へ移動します。
出棺にまつわるさまざまな風習自宅葬の出棺
玄関からではなく縁側などから棺を出す。死霊が戻らないように、または死は非日常として通常時とは逆のことをするため。
茶碗割り
故人が使用していた茶碗を割る。この世への思いを断ち切る、またはあの世で茶碗を使えるようにという願いから。
釘打ち
棺のふたを閉めた後、小石で釘を打つ。死霊を封じ込める、または死者が冥土に無事着くようにとの願いを込めたもの。
【出典】『増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック』著:奥田 周年