Yahoo! JAPAN

誰が『スター・ウォーズ』を率いるか?社長退任キャスリーン・ケネディの後継者になるのは

THE

銀河が変わる。『スター・ウォーズ』ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長が、2025年内での辞任の意向を固めているというのだ。

初期のスティーブン・スピルバーグ作品を中心に映画制作に携わり、ディズニー買収後のルーカスフィルムで、新時代『スター・ウォーズ』を主導した中心人物だ。ジョージ・ルーカスが手塩にかけて育てた"子"の新たな親となり、フランチャイズをここまで維持・拡張した大きな功績があるが、それと同じほどの批判も受け続けた。一貫性のないシリーズ展開や製作の混沌、相次ぐ企画倒れ……。

ケネディの進退は過去数年の間にも何度か報じられたことがあったが、これまで留まり続けてきた理由について、「信頼できる後継者がいないから」と、米は伝えている。ルーカスフィルムはこれまで、後任リーダー……つまりパダワンの育成をきちんと行なってこなかったというのだ。

しかし、マスター・ヨーダは言う。師匠とは弟子が超えるために存在するのだと。そこでルーカスフィルムは、偉大なるジョージ・ルーカスと、その後継人キャスリーン・ケネディを超える、新たなるマスターを見つけなくてはならない。とりわけ長く複雑な歴史と熱狂的(時に、過激ほどに熱狂的)なファンダムカルチャーを有する『スター・ウォーズ』銀河を統括し、新時代へ導くのに相応しい人材を見つけるのは難しい。「ある意味、報われない仕事だから」とは米の書き方だ。「誰がこの仕事を引き継ぐにせよ、それは映画史上最大で、最も愛されたフランチャイズの低迷期に引き継ぎを行うことになるのだ」。

後継人として有望視されていたのはレイン・ロバーツで、彼女はケネディ後継人として12年間、ルーカスフィルムで育て上げられた。しかしこのほど、ローバツはサーチライト・ピクチャーズの製作上級副社長に抜擢。そこでルーカスフィルムは、別の候補者を探し出さなくてはならない。

参考程度に、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは同社を事業統合設立してDC刷新意向をしてから、ジェームズ・ガンを新リーダーにまでに半年ほどを要した。

ルーカス・フィルムの後継人として多くのファンがまず思い浮かべるのは、ジョン・ファヴローやデイブ・フィローニだろう。両者は『スター・ウォーズ』の新旧ファンに厚く支持されたドラマシリーズユニバースの仕掛け人で、特にフィローニは創造主ジョージ・ルーカスの一番弟子として評判だ。2008年の『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』を監督して以来、フランチャイズへの造詣は誰よりも深く、2023年にはチーフ・クリエイティブ・オフィサーにも就任している。

ファヴローはマーベル映画シリーズも手がけており、での知見も持つ。ただし、個性的なプレイヤーとしての側面が大きいファヴローが、マネージャー的な立ち回りを引き受けるかどうかは未知だ。

©2019 WireImage

一案として有力視されているのが、フィローニとファヴローが共同でルーカスフィルムを統括することだ。DCスタジオでは、ジェームズ・ガンとピーター・サフランが2人で代表を務めている。

マーベル・スタジオ代表のケヴィン・ファイギも候補者の1人とされる。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)を築き上げた功績は今更語り直すまでもないが、ファイギは『スター・ウォーズ』の大ファンであることも公言している。実際に、『スター・ウォーズ』新作映画を手がけるとアナウンスされたこともあった(が、例によって頓挫した)。一方、MCUも低迷期脱出を要する大事な時期だ。マーベル・スタジオに集中する必要性を考えれば、ファイギの兼任はあまり現実的ではないだろう。

そのほか候補者リストには、J・J・エイブラムス(『フォースの覚醒』と『スカイウォーカーの夜明け』の監督であり、制作会社バット・ロボットの代表)、エマ・ワッツ(旧20世紀フォックスやパラマウントで映画製作を統括した)、キャリー・ベック(『スター・ウォーズ』のドラマシリーズやアニメ作品の製作を手掛ける、ルーカスフィルム・ストーリー・グループの主要な1人)などの名が挙げられている。

ルーカスフィルムの代表には、『スター・ウォーズ』への確かな愛情と知識に加え、最も歴史あるフランチャイズと共に映画ビジネスの未来を切り開く経営手腕と先見性が求められる。2015年の『フォースの覚醒』は歴史的大ヒットを記録したが、スカイウォーカー・サーガ完結作『スカイウォーカーの夜明け』の興収では半減した。低迷期に陥った『スター・ウォーズ』の復興は並大抵の事業ではない。

……いっそジョージ・ルーカスが代表に戻る?80歳という年齢と、2012年のディズニー売却後に実質的なクリエイティブに関わっていないブランク、および本人の繊細な職人気質ぶりを考えれば、現職復帰はあり得ないことだろう。

Source:,,

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. NIIGATAベンチャーアワード、過去最多の28組がエントリー 南魚沼市のForestFolksが最優秀賞に

    にいがた経済新聞
  2. 西鉄『muside』×USEN『推しリク』で好きな楽曲を応援しよう! USEN店舗・施設向け音楽配信サービス内に「muside×推しリク チャンネル」開設 6/7(土)から商業施設などで放送開始

    encore
  3. 園芸植物、資材など販売 有限会社プランツ(新潟市西区)が破産 負債約2,900万円

    にいがた経済新聞
  4. 岩塚製菓と中国料理の菰田欣也氏がコラボ 第一弾は6月9日発売

    にいがた経済新聞
  5. 【新潟の企業と若手人材が未来を創る】「ローカルベンチャーシップ in新潟 Season2」参加企業の募集開始

    にいがた経済新聞
  6. 【実録】エンジニアたちの後悔、やらかし、失敗談「ボトルネック」と呼ばれた経験から何を学んだ?

    エンジニアtype
  7. <米不足の副産物?>玄米を買って精米すると手に入る米ぬか。タケノコの調理+意外な活用法は?

    ママスタセレクト
  8. 【5日から】東京・大阪のファミマに「備蓄米」登場!1キロ300円台はありがたい。

    東京バーゲンマニア
  9. 純情のアフィリア、風男塾、愛乙女★DOLLなど初出演7組含む全21組が決定!TIF2025出演者第8弾を発表 

    WWSチャンネル
  10. 明石市立天文科学館で科学の神秘に触れる 「極限時空・ブラックホールと重力波」 明石市

    Kiss PRESS