麻布台ヒルズの近所で隠れ家的純喫茶を発見! ハヤシライスもコーヒーも絶品すぎた / 池波正太郎や高倉健も愛した『横濱屋』
先日、麻布台ヒルズ ギャラリーで開催中の個展「松山智一展 FIRST LAST」に足を運び “10万円のうまい棒” の取材を行った。時間に余裕があったのでランチは麻布台ヒルズで……と考えていたのだが、やっぱり高そうだし1人ではなかなか入る勇気が出ない。
ということで、ランチを求めて近所を散策していたら「横濱屋」という名の渋い喫茶店を発見。調べたところ、美食で知られる池波正太郎やコーヒー好きで有名だった高倉健など、名だたる著名人がカウンターで過ごした名店らしい。入ってみることにした。
・神谷町の横濱屋
東京メトロ日比谷線の神谷町駅1番出口から徒歩約5分、飯倉交差点に面したビルの地下で営業しているのが横濱屋。創業40年を超える老舗だ。
東京タワーも麻布台ヒルズもすぐそこという大都会にありながら、この一角だけ昭和な雰囲気が漂っている。「只今おいしい珈琲を焙てております」「絶品ハヤシライスと珈琲とセットでお召し上がり下さい!」とのこと。
てか、昭和レトロな喫茶店の多くが地下にある理由は何だろうか。隠れ家的な雰囲気が演出できるからなのか、それとも単純に比較的賃料が安い地下に喫茶店を開くケースが多かったのか……もはや地下の老舗喫茶というだけで当たりだと思ってしまう。
店内は洞窟のように薄暗くて、やはり隠れ家的な雰囲気が漂っていた。先客はいなかったのでカウンター席の1番奥に座り、ハヤシライスのセットを注文。木製のテーブルも温かみがあって落ち着く。やってきたのは……
写真通りのハヤシライスだった。
・ハヤシライス
長い歴史を感じる見た目である。聞けば、ハヤシライスは創業当時から人気のメニューだという。かためのご飯にじっくり煮込まれたまろやかなハヤシソース。無水で丁寧に煮込んでいるのだとか。
歴史を感じるのは見た目だけではなかった。勝手な想像だが、まさに文豪が好む見た目と味……とろとろに溶け込んだ玉ねぎの香ばしい甘みが感じられるソースがとにかく絶品。初めてでもどこか懐かしい味わいである。
・コーヒーとデザート
ハヤシライスを平げると、ホットコーヒーと洋梨のコンポートにカスタードクリームをかけたデザートが運ばれてきた。うーむ大変贅沢な時間です。
雑味がなくスッキリとしたコーヒーもあっさり味の洋梨のコンポートも、ハヤシライスの後の口直しになる。昭和の喫茶店らしいクラシカルなカップも素敵だ。
たまたまだが、横濱屋で歴史あるハヤシライスをいただいてから麻布台ヒルズの個展に行くというスケジュールがセレブ過ぎてビビる。隠れ家的名店なので覚えておくべし。東京タワーや麻布台ヒルズに行く機会があればぜひ!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名:横濱屋
住所:東京都港区麻布台1-11-2 星野ビルB1F
時間:月〜金10:00〜19:00 / 土日祝12:00〜18:00
休日:不定休
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.