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【玉名市】幼き日の笠智衆も愛した、透明で静かな水源、櫻井川(いがわさん)

肥後ジャーナル

【玉名市】幼き日の笠智衆も愛した、透明で静かな水源、櫻井川(いがわさん)

まだインターネットにもほとんど掲載されていない、ひっそりとしている隠れた水源が玉名市伊倉北方ありました。その井戸のように見える水源は「櫻井川(さくらいごう)」と呼ばれています。

住宅の中にひっそりと湧くお水

熊本市中央区から車でおよそ45分。 どんどんと住宅の中へとナビで案内され、「本当にこんな所に水源が?」と少し不安になります。車一台が通れるほどの細い道を前に「到着しました」のアナウンス。屋根の作られた水源が現れました。

櫻井川(さくらいごうさん)との看板があります。

玉名市伊倉は16世紀半ばから17世紀初期に南蛮貿易で栄えた港であったそう。

南蛮貿易(なんばんぼうえき)は、日本の商人、南蛮人、明時代の中国人、およびヨーロッパとアジアの混血住民との間で行われていた貿易である

Wikipediaより

その理由に、航路には欠かせない、とても良質で何日も腐らない伊倉の水の存在が大きかったとの事。

熊本県平成の名水百選にも認定されておりました。

俳優の笠智衆も休んだ水源

覗いてみるととても透明な水がありました。湧いているような感じはせず、とても静かに、そっと水が天井をうつしておりました。

阿蘇山金峰山系の伏流水が何百年もの歳月をかけて磨き抜かれ、ようやく湧き出てきた清水だそう。 ちょうどこの日は、水源の周りの整備が行われており、作業をしておれた方々が「さっき一旦水を全部抜いて清掃をしたんですよ」との事でしたが、「だいたい1時間くらいで溜まってしまいます」と言われておりました。

外に流れ出る水は透明で音もなく静かですが、地上に出てくるまでに、長い長い旅をしてきたのでしょう。 昔は湧水量もとても豊富で、俳優の笠智衆さんが、熊本県立玉名中学校(現在の熊本県立玉名高等学校)に通う頃、ここの櫻井川さんで休憩をしていたとの説明書きがありました。「日本のお父さん」「日本のおじいさん」と呼ばれてきた笠智衆さんの幼き日をここで想像する事になるとは…不思議な気持ちでした。

流れ出る水で蛍が育たないかと、整備をするかもしれないとの事でした。夜はきっと真っ暗になってしまうこの住宅街の隅で蛍のひかりがほわほわと浮かび上がったら、その光景は朝の来る事のない夢のようでしょう。

生涯熊本訛りがぬけなかったという笠智衆さんですが、幼き日にこの伊倉の透明で美しい水を飲み、その熊本の成分が身体を作っていたからかな、なんて思ってみたりしました。 こちらの櫻井川のすぐ近くには

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