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地元野菜とママに寄り添う「日々のごはん作りがラクになる料理教室」。

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地元野菜とママに寄り添う「日々のごはん作りがラクになる料理教室」。

コロナ禍を経て一気に普及したウェブ会議サービスは、いま様々なかたちで使われています。今回ご紹介する料理研究家の堀内さんは、ウェブ会議サービスを使って「日々のごはん作りがラクになる料理教室」を開催しているんです。堀内さんのご自宅にお邪魔して、オンライン料理教室についていろいろとお話を聞いてきました。

日々のごはん作りがラクになる料理教室

堀内ももこ Momoko Horiuchi

1987年佐渡市生まれ。目白大学作業療法学科を卒業し、新潟市の病院で作業療法士として勤務。2022年に「日々のごはん作りがラクになる料理教室」をスタートし、2023年より「Akiha Agri Support Activity(アキハアグリサポートアクティビティー)」のメンバーとして活動する。野菜ソムリエの資格を持つ。

どうしてオンライン料理教室をはじめたのか。

——堀内さんがオンライン料理教室をはじめたいきさつをお聞きします。以前から料理に関わる仕事をされてきたんでしょうか?

堀内さん:オンライン料理教室をはじめるまでは、作業療法士として病院で12年間勤務してきました。料理教室をはじめたのは、子どもが生まれたことがきっかけなんです。産休が明けて職場復帰をしたんですけど、慣れない育児をしながら仕事をすることで体調を崩しがちになってしまったんですよ。ふたりめの子どもを生んだ後、気分転換にオンライン料理教室に参加してみたら、それがとても楽しかったんです。

——それをきっかけに、ご自身でもオンライン料理教室をはじめたんですね。

堀内さん:その教室の講師が私と同じ子育て中のママさんだったんです。その方が育児と家事をやりながら自分の好きな仕事をして、さらには受講している方々を幸せな気持ちにしている姿を見てとても影響を受けました。私もやってみたいと思うようになったんです。

——なるほど。

堀内さん:義理の父を事故で亡くしていたこともあって、人間はいつどうなるかわからないんだから、自分のやりたいことをやろうという気持ちもありました。夫も応援してくれたので、2022年からオンラインで「日々のごはん作りがラクになる料理教室」をはじめたんです。

——料理は以前から得意だったんですか?

堀内さん:大学時代から料理教室で学んできました。自分の焼いたパンを友達に振る舞ったらとても喜んでくれたのが嬉しくって、料理が大好きになっていったんですよ。それからはいろいろな料理教室に通って、野菜ソムリエの資格も取りました。

——そうだったんですね。オンライン料理教室のノウハウは独学ですか?

堀内さん:私が教わったオンライン料理教室には料理教室講師の育成コースもあったので、そちらで勉強したんです。必要な道具から集客方法までいろいろなことを教わりましたね。

オンライン料理教室のメリットや注意点。

——「日々のごはん作りがラクになる料理教室」で心掛けていることを教えてください。

堀内さん:負担が少なくてヘルシーな料理を選ぶようにしています。そのために野菜をたっぷり使って、面倒な作業や洗い物が少ない料理を心掛けているんです。

——オフラインの料理教室と違って、オンラインならではのメリットを教えてください。

堀内さん:まずは全国どこからでも参加することができるという点です。海外から参加している方もいらっしゃいます。ただそれによる問題点もあって、新潟ではどこでも手に入る食材なのに、他の地域では手に入れるのが難しいこともあるんです。だからどこの地域でも手に入りやすい食材選びを心掛けています。

——農産物は収穫のタイミングも地域によって変わってきますよね。他にもオンラインのメリットはありますか?

堀内さん:ご自宅から参加することができるので、育児や介護などで家から出られない方でも参加していただけます。ご自宅で料理を作るので、できあがった料理をそのまま家族に食べてもらうこともできるんです。

——堀内さんも3人のお子さんの子育て真っ最中ですよね。

堀内さん:そうなんですよ。だから子育て中のママさんに寄り添っていきたいんです。家から出られないストレスを、リモートで会話することで発散していただきたいですね。いずれは料理教室だけじゃなく食育講座もはじめて、子育て世代の皆さまをサポートしていけたらと考えています。

——オンライン教室だからこそ、気をつけていることはあるんでしょうか?

堀内さん:オフラインの教室と比べてオンラインの場合は、受講生から質問しにくい面があると思うので、受講生の表情や反応を見ながら料理を進めるようにしています。あと雑談を交えながら話しやすい雰囲気を作ることも心掛けていますね。

——ちなみに、例えばどんな雑談をしているんですか?

堀内さん:料理をはじめる前に「どこから参加しているんですか?」「お子さんは何ヵ月ですか?」「そのエプロン、素敵ですね」というような雑談をしていますし、終わった後もレッスンについての感想を聞くようにしています。

——積極的にコミュニケーションを取っているんですね。

堀内さん:あとはオンラインでは伝わりにくいところを、できるだけわかりやすく伝えるように意識しています。例えば「油のパチパチする音が聞こえてきました」とか「ニンニクのいい香りがしてきました」とか、五感を言葉にして伝えているんです。

地元生産物の魅力を、全国に伝えていきたい。

——堀内さんの料理教室では野菜にこだわっているようですが、それはどうしてなんですか?

堀内さん:オンラインを通して全国各地の受講生とお話していると、私の住んでいる秋葉区は美味しい農産物に恵まれた地域なんだと感じたんです。

——自家栽培した野菜を使っているそうですが。

堀内さん:あるとき秋葉区で開催されているオフラインの料理教室に参加してみたところ、そちらでは自家栽培した野菜を使って料理を作っていたんです。その取り組みが素晴らしかったので、私も昨年から「Akiha Agri Support Activity」というグループのメンバーとして活動しています。

——その「Akiha Agri Support Activity」って、どういうグループなんですか?

堀内さん:地元生産者や飲食店と一緒に、野菜の収穫体験や料理教室を開催しています。子どもたちに新潟の野菜のことや、地域の魅力を伝える活動もしているんです。

——具体的にはどんな活動をしているんでしょうか?

堀内さん:農園での野菜収穫や養蜂場での蜂蜜収穫体験をしたり、ラーメン店の店主をお迎えして餃子やチャーシューの作り方を教わったりしています。次回は酪農場にお邪魔して乳牛についてのお話を伺ったり、餌やり体験をしたりする予定です。

——食に対する知識が広がりそうですね。

堀内さん:うちの子どもは野菜が嫌いだったんですが、どんなふうに野菜が育つのかを知ってからは感謝して食べてくれるようになりました。今後も地元の生産物に触れる機会を増やしたり、オンラインを通して地元野菜の魅力を発信していきたいですね。

日々のごはん作りがラクになる料理教室

堀内ももこ

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