奄美で結実、魂の絵画 ― 東京都美術館「田中一村展」
東京都美術館「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」会場
奄美大島で描いた作品で知られる日本画家、田中一村(1908-1977)の代表作を網羅する大規模な展覧会が東京で開催される。
一村は、現在の栃木県栃木市生まれ。若くして神童と評されるほどの画才を発揮し、現在の東京藝術大学に東山魁夷等と同級で入学したものの、2ヶ月で退学。
その後は独学で自らの絵を追求し、晩年は奄美に移住。世俗的な栄達とは無縁な中で、自然を主題とする澄んだ光にあふれた絵画に取り組んだ。
展覧会では幼年期から最晩年の作品まで絵画作品を中心に、スケッチ・工芸品・資料を含めた250件を超える作品を展示。
奄美で描いた代表作《不喰芋(くわずいも)と蘇鐵》《アダンの海辺》をはじめ、未完の大作も紹介される。
また、近年発見された初公開作品も多数出品し、未知の軌跡もたどる。
展覧会アンバサダー・音声ガイドナビゲーターを務めるのは、俳優の小泉孝太郎。代表作《不喰芋(くわずいも)と蘇鐵》をあしらった大島紬で登場し「絵画、貴重な写真や領収書なども残っている。奄美大島に想いを馳せながら、田中一村さんの魅力を感じてもらいたい」と展覧会をピーアールした。
小泉孝太郎の曽祖父で、横須賀市長や逓信大臣などを歴任した小泉又次郎は、かつて田中一村の後援会の会長を務めており、孝太郎は幼い頃から田中一村の名を聞かされていたというエピソードも紹介された。
「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」は東京都美術館 企画展示室で、2024年9月19日(木)~12月1日(日)に開催。観覧料は一般 2000円など。
東京都美術館「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」会場 俳優・小泉孝太郎
東京都美術館「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」会場
東京都美術館「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」会場
東京都美術館「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」会場
東京都美術館「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」会場