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京都市と公益社団法人京都市観光協会（DMO KYOTO）は7月1日から9月30日まで、50回目となる夏の恒例観光キャンペーン「京の夏の旅」を開催します。
今回のテーマは「近代京都の名建築」と「水景」。節目の昭和100年にちなみ、通常は非公開の文化財を特別に公開し、涼やかな庭園や川辺にたたずむ名建築をじっくりと堪能できる絶好の機会です。

今だけ！ 非公開文化財 特別公開スポットを一挙公開！

渉成園（枳殻邸） 燕申堂

東本願寺の飛地境内地（別邸）「渉成園（しょうせいえん）」。周囲に枳殻（からたち）を生垣として植えたことから、「枳殻邸（きこくてい）」の名でも知られています。江戸時代初期に石川丈山が手がけた池泉回遊式庭園として1936年、国の名勝に指定され、一般公開されるようになりました。
門首の親族が近年まで暮らしていたため、建物は非公開でしたが、表門の奥に建つ「燕申堂」が今回、初めての一般公開となります。茶席として利用できる部屋の数々は、細部の意匠に注目。銀でできたツバメの釘隠はひとつずつ飛形が異なり見事。近代京都画壇の絵師・幸野楳嶺による障壁画も見どころです。

公開期間　7月11日～9月30日
公開時間　10:00～16:30(16:00受付終了）
料金　大人（中学生以上）500円／小学生250円
※ 別途、渉成園入園時に庭園維持寄付金として大人（大学生以上）700円以上／ 中高生300円以上（小学生以下無料）が必要
アクセス　京都駅から徒歩約10分、地下鉄烏丸線五条駅から徒歩約7分

東本願寺 御影堂門

浄土真宗の宗派のひとつ、真宗大谷派の本山として知られる「東本願寺」。今回、期間限定で公開される「御影堂門(ごえいどうもん)」は明治時代に再建されたもので、高さ約27メートルの日本一高い木造二重門です。楼上に登って、京都市街や東山連峰などの眺望を楽しめます。
上層には、釈迦如来坐像と弥勒菩薩像、阿難尊者像の三尊を安置。彫刻や細部の意匠も注目です。また、門の向井には武田五一設計・竹内栖鳳デザインの、蓮の花をかたどった噴水（復元）もあり、趣があります。

公開期間　7月11日～9月30日
公開時間　10:00～16:30(16:00受付終了）
料金　大人（中学生以上）800円／小学生400円
アクセス　京都駅から徒歩約7分、地下鉄烏丸線五条駅から徒歩約5分

先斗町歌舞練場

明治5年の創演以来150年以上続く、芸舞妓による舞踊公演「鴨川をどり」が行われている「先斗町歌舞練場」。現在の建物は大阪松竹座や東京劇場などを手がけた木村得三郎が設計、昭和2年に完成し、和洋折衷の劇場建築は先斗町の象徴となっています。外壁上部の西洋風スクラッチタイルや、下部のなまこ壁のようなデザインに注目。内部は舞台や客席だけでなく、天井の漆喰装飾やタイルが見事な玄関ホールや楽屋なども見学できます。

公開期間　7月14日～9月30日（9月3日、11～15日は見学休止）
公開時間　10:00～16:30(16:00受付終了）
料金　大人（中学生以上）800円／小学生400円
アクセス　地下鉄東西線三条京阪駅6番出口・京阪本線三条駅6番出口から各徒歩約5分

しょうざん 峰玉亭

「しょうざんリゾート京都」の広大な敷地内にある池泉回遊式庭園「北庭」の中心にある迎賓館「峰玉亭（ほうぎょくてい）」。西陣織業「しょうざん」の創業者が昭和30年代に建てた、桃山時代の書院造と数寄屋造の意匠を併せもつ和風建築です。台杉の林に囲まれた自然美と、南天の床柱やけやきの一枚板の床板、北山杉や竹材もふんだんに使われた館内、創業者が収集した絵画作品の数々、いずれも見どころです。

公開期間　7月11日～9月30日
公開時間　10:00～16:30(16:00受付終了・9月2日は11:30受付終了 12:00まで）
料金　大人（中学生以上）800円／小学生400円
アクセス　地下鉄烏丸線北大路駅・京都駅・二条駅から市バス土天井町下車徒歩約5分

仁和寺 観音堂

888年、宇多天皇によって開創された真言宗御室(おむろ)派の総本山で世界遺産の「仁和寺」。代々皇室から住職を迎えた門跡寺院の筆頭格として知られています。
今回、特別公開される観音堂（重文）は、1644年に再建されたお堂で、2018年まで６年に及ぶ半解体修理を実施しました。堂内には本尊・千手観音菩薩立像や、両脇の不動明王像と降三世明王(ごうざんぜみょうおう)像、その周囲に眷属の二十八部衆立像や風神・雷神像が並び、合計33体の仏像が一堂に会する様子は圧巻。約380年前の色彩が残る壁画にも訪れる人を魅了します。

公開期間　7月11日～9月30日（期間中、毎月18日は拝観中止）
公開時間　10:00～16:30(16:00受付終了）
料金　大人（大学生以上）700円／高校生以下無料
アクセス　京都駅・JR嵯峨野線円町駅から市バス・JRバス御室仁和寺下車徒歩すぐ、嵐電御室仁和寺駅から徒歩約3分

上賀茂神社 本殿・権殿

こちらも世界文化遺産「上賀茂神社（賀茂別雷神社）」。京都最古の社のひとつです。賀茂別雷神（かもわけいかづちのかみ）を祀る「本殿」と常設の仮殿「権殿（ごんでん）」が国宝、その他の41棟が重要文化財に指定されています。
今回は、普段は入ることができない神域「内庭」に入り、本殿と権殿を神職の特別参拝が可能。御神宝なども拝観できます。

公開期間　7月11日～9月30日
公開時間　10:00～16:30(16:00受付終了）
料金　大人800円／小学生以下400円
アクセス　京都駅から市バス上賀茂神社前下車徒歩すぐ・上賀茂御薗橋下車徒歩約５分

下鴨神社 本殿・大炊殿

前述の上賀茂神社の祭神は賀茂別雷神ですが、こちら「下鴨神社（賀茂御祖神社)」の祭神は、賀茂別雷神の祖父「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」と賀茂別雷神の母「玉依媛命(たまよりひめのみこと)」。元々はひとつの神社であったと言われ、長い歴史があります。世界遺産のひとつで、縄文時代から生き続ける森に囲まれた境内には、国宝2棟、重要文化財53棟を含む社殿群が残されています。
今回は、祭神を祀る東西２棟の本殿を特別参拝所から間近で拝観。神社建築としては珍しい、神様の台所と呼ばれる大炊殿も拝観できます。

公開期間　7月11日～9月30日
公開時間　10:00～16:30(16:00受付終了）
料金　大人800円／小学生以下400円
アクセス　京都駅から市バス下鴨神社前下車徒歩すぐ・上賀茂御薗橋下車徒歩約５分、京阪電車出町柳駅から徒歩約12分

旧三井家下鴨別邸（二階）

竣工から100周年を迎える豪商の別邸。主屋の二階部分を含む特別公開で、大正・昭和期の名建築をじっくり鑑賞できます。

下鴨神社の南に位置する「旧三井家下鴨別邸」。江戸時代から続く豪商として知られる三井家の別邸として、明治時代に移築された主屋に1925年、玄関棟を増築して完成しました。望楼が特徴的な主屋の南側には庭園が広がり、下鴨神社境内を流れてくる泉川の水を引いた瓢箪型の池が作られています。
一階と庭園は通常時から公開されていますが、今回は2階の座敷を特別公開。開放的な２階座敷から庭園を見下ろせば、夏から秋にかけて美しい花を咲かせる百日紅（さるすべり）を楽しめます。

公開期間　8月29日～9月7日（上記期間外は玄関棟、主屋一階の通常公開・水曜休館）
公開時間　9:00～17:00(16:30受付終了）
料金　大人800円／中高生500円／小学生400円
アクセス　京都駅から市バス葵橋西詰下車徒歩約5分・出町柳駅前下車徒歩約5分、上賀茂御薗橋下車徒歩約５分・京阪電車出町柳駅から徒歩約5分

夜の京都も見逃せない！ 特別ライトアップ「京の夏の夜の旅」

暑さを避けて夜に楽しめるライトアップも新たな試みとして登場。幻想的な雰囲気の中で文化財の美を堪能できます。

上賀茂神社「龍神詣りと足つけ夕涼み」

ならの小川に足を浸し、1,000個以上の風鈴の音色に包まれる夕涼みイベント。イヤホンガイドで神職から神社の歴史や由緒などを学ぶことができる特別参拝ツアーも、プラス1,000円で参加が可能です。

公開期間　7月14日～23日
公開時間　18:30～21:00（20:30受付終了）※日中の特別公開と入替制
料金　大人（中学生以上）1,200円／小学生600円
特別参拝ツアー　19:00／19:30／20:00～約30分　各回40名・WEB予約優先制

仁和寺観音堂 夜間公開と境内ライトアップ

閉門後の静けさとライトアップの幻想的な光が、仏像と堂内の荘厳さを引き立てます。

公開期間　7月11日～21日
公開時間　18:30～21:00（18:00受付開始、20:30受付終了）※日中の特別公開と入替制
料金　大人（大学生以上）1,700円／高校生以下無料

旧三井家下鴨別邸 夏の夜間開館

黄昏時からスタートするライトアップを、ドリンク片手に鑑賞。1階席・2階席で異なる眺望を楽しめます。

公開期間　7月18日～21日
公開時間　17:30～20:30（20:00受付終了）
料金　【一階席】大人（大学生以上）1,200円／中高生600円（ワンドリンク付き）
【二階席】大人（大学生以上）1,800円／中高生900円（ワンドリンク付き）

涼しく快適な観光をサポート「クーリングスポット」登場

熱中症対策として、上賀茂神社・下鴨神社・仁和寺の3ヶ所に「クーリングスポット」を新設。日陰スペースの提供や暑さ対策グッズの配布（うちわ、ハンディミストなど）もあり、旅の途中で一息つける休憩所として活躍します。

旅の楽しみが広がる！ スタンプラリーや定期観光バスも

非公開文化財2ヶ所の拝観スタンプを集めると、指定店舗で「涼味メニュー」の特典が受けられる「涼味スタンプラリー」を今年も実施。また、公開する文化財などのスポットを涼しく快適に効率よく巡ることができる「おこしバス」（京都定期観光バス）を運行。昼食はしょうざんの渓涼床で京料理を楽しめます。

その他にも、人数限定・事前予約制の特別体験プランや、対象の旅館に宿泊し、「京の夏の旅」パンフレット、もしくはホームページ画面の提示でのプレゼントがもらえる企画なども実施します。詳しくは、公式サイトをご確認ください。
（画像：京都市産業観光局・京都市観光協会）

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