芸術の都パリに発信 国府津在住、樽木さんの作品
美術専門紙「美術の杜Vol.65夏号」(美術の杜出版)で特別企画された「2024パリ・オリンピック開催記念世界の平和を願って‼」に、小田原市国府津在住の樽木正一さん(77)が描いた絵画『ミッキーと雪だるま』が選出された。
これは、スポーツの力だけでなく芸術の力によって世界平和を祈念しようという趣旨で、2000年にフランス政府から芸術文化シュヴァリエ勲章を叙勲された長谷川栄氏を中心とした日仏の美術評論家による厳正な審査を経て選出された約50点の作品を収録したもの。同紙は長谷川氏らを通じてフランスのギャラリーなどに配架予定で、オリンピック期間後も通年で発信されるという。日本では8月20日(火)に全国書店で発売予定。
独創性が評価
絵を描き始めたのは、ほんの5年前からという樽木さん。「もともと絵心はなかった」。しかし、小田原市内の絵画教室に通い始めるとめきめき上達し、半年経つと展覧会で審査賞を受賞するほどに。デッサンなど基礎を学んでから、絵の具を何層も塗り重ねる独創的な画風を確立していった。最近は、さらに厚みを出すためにキャンゾールという地塗り用塗料をキャンバスに垂らす作風を研究しているという。
今回選出された作品は、教室に置いてあったミッキーマウスの人形が雪を滑っている様子をイメージして描いた。「風景を描写するのではなく、空想の世界を表現したのがプロに評価されたのかな」と選出を受け、樽木さんは驚きと喜びの表情を浮かべていた。