体型は関係ない?痩せていても太っていても腰痛になってしまう理由とは?【専門医がしっかり教える 図解 腰痛の話】
腰痛予防には「健康的な体重」を保つ
痩せている人と太っている人を比べた場合、どちらのほうが腰痛になるリスクは高いのでしょうか。何となく太っている人のほうが、腰にかかる体重の負担も大きく、腰痛になりやすいイメージがあるかもしれません。
しかし、実際は痩せている人でも腰痛になります。「腰痛診療ガイドライン2019」では、「標準より低体重及び肥満のいずれも、腰痛発症のリスクと弱い関連を認める」とし、痩せていても太っていても同等に腰痛になるリスクがあることを示しています。
ただし、腰痛を起こす要因はそれぞれで異なります。まず、痩せ過ぎている人は、栄養状態が悪かったり、筋肉や骨が弱くなっていたりする可能性が考えられるので、筋・筋膜性腰痛や腰椎椎体骨折(圧迫骨折)などから腰痛を引き起こすリスクが大。一方、太り過ぎの人は体を動かすのが面倒、しんどく感じてしまうケースが多く見られるので、運動不足による筋力や柔軟性の低下から、腰痛になりやすいといえるでしょう。
また、ガイドラインには、「健康的な体重の管理が腰痛の予防には好ましい」という記載もあり、運動習慣や栄養管理(左ページ参照)への意識を促しています。特に運動で「体を支え、コントロールできる筋肉を維持する」のがポイント。体型に関わらず、一定の筋肉量をキープすることが、健やかな生活を送る上でも大切になってきます。
痩せていても太っていても腰痛になる!
腰痛は痩せていても太っていても発症する可能性が高くなります。健康的な体重管理で、腰痛を予防しましょう。
痩せていても太っていても腰痛を起こすリスクはある!
痩せ型も肥満型も腰痛は起きる
「痩せていても太っていても、腰痛のリスクがある」というデータが公表されています。 痩せ過ぎは栄養不良などから、肥満は運動不足から、それぞれ腰痛になりやすいことが推しはかれます。
出典:『専門医がしっかり教える 図解 腰痛の話』著/吉原潔