今年は「こどもまんなか元年」 二宮町村田邦子町長(67)
-2024年を振り返って。
「昨年は、台風10号による葛川のいっ水被害がありました。県や近隣の自治体との連携強化による治水対策のスピードアップ、流域全体での対策を図ります。一方、大地震への備えとして進めている、新庁舎建設については、27年度中の完成を目指します。
住民福祉の向上にも取り組み、18歳までの医療費助成の拡大や中学校給食費の完全無償化を実現しました。高齢者向けには、ごみ出し支援やタクシー券の拡充など生活をサポートするサービスを充実させました。
情報発信の強化として、公式LINEアカウントを開設し、2千人を超える登録者を得ました。今後は学校連絡にもLINEを活用し、保護者との情報共有を促進する予定です」
―今年の展望は。
「二宮町は、25年を『こどもまんなか元年』と位置づけ、こどもを最優先に考えた町づくりを目指していきます。
町民や各団体との協働により、11月3日の町制施行90周年記念式典に合わせて、ラディアン全館を使い『こどもの権利フォーラム』を中心としたこどもまんなかイベントを開く予定です。講演会、ワークショップ、演劇などを企画しています。また、こどもの権利条例の制定を目指し、こどもにとっての権利とは何かを町民全体で考えていくつもりです。こどもにも分かりやすいパブコメを実施するなど、積極的にこどもの意見も取り入れていきます。
そしてラディアン改修にあわせてこどもの居場所づくりに取り組みます。図書館周辺のガラス仕切りを撤去し、自由に過ごせる居場所を創出。中高生だけでなく、小学生や大人も利用できる交流スペースを目指します。
また、新庁舎にはこども家庭センターと教育委員会を併設し、子育て支援の拠点とします。健診時以外は親子が集える場として活用できれば。
こどもたちが生き生きと生活できる町、こどもたちの意見が尊重される町を目指します。
町制90周年記念事業として、こどもの権利フォーラム以外にも、お神輿パレードや花火大会などのアイデアが集まってきており町全体で盛り上がりを見せる1年となりそうです」
―まちの「にこにこポイント」は。
「吾妻山の菜の花畑ですね。菜の花ウォッチングが始まるころには山頂にライブカメラが設置される予定です。LINEを使ったスタンプラリーも実施されます」
―住民に一言。
「二宮町民は町を愛しており、町を良くしたいという思いが強いと感じます。これからも『町をこうしたい』という思いをどんどんお聞かせください」