模型から軌陸車まで 国鉄時代のSLの聖地・小牛田駅で鉄道フェス(宮城県美里町)
東北線、石巻線、陸羽東線(奥の細道湯けむりライン)のJR3線が集まる、宮城県北部の鉄道のまち・美里町で2024年9月7日、初めての鉄道イベント「ココだ!鉄道フェスティバル」が開かれる。開催時間は11~15時。
平成の大合併で現在は美里町になったが、合併前の旧町名は小牛田町(こごたちょう)。町の中心・小牛田は東北線の拠点駅で、石巻線と陸羽東線の起点として昭和初期から機関区(大正年間の開業時は小牛田機関庫)、車掌区、客貨車区の現場機関が置かれた。
国鉄時代の小牛田機関区には、C58をはじめとする多くのSLが所属、鉄道ファンを引き付けた。1974年に無煙化、JR東日本発足後の1989年に小牛田運輸区(2023年の機構改革で現在は小牛田統括センター)になったが、現在も気動車の車両基地がある。
美里町は、地域おこし協力隊の天野政司さんらが中心になって「鉄道によるまちづくり」に取り組み、地域住民や鉄道ファンに向けたイベントを企画した。
当日は小牛田駅近隣の駅東地域交流センター、小牛田駅東西自由通路、駅東ロータリーの3会場に〝鉄分100%〟の催しを用意。地域交流センターでは、鉄道模型運転会のほかキッチンカーが出店して各地の味で旅気分を盛り上げる。
駅自由通路にはプラレールの線路を敷き、来場者が持参する車両を走らせる。駅東ロータリーに展示するのは軌陸車。線路と道路の両方を走れる〝二刀流〟の鉄道車両だ。
美里町では、2025年夏休みに全国の中高生鉄道研究会が集う「全国高校生地方鉄道交流会」開催が決まっており、鉄道フェスで機運盛り上げを狙う。
記事:上里夏生