【ちいきの逸品】野田市発!日本料理店が手掛けるスイーツのような「手毬みそ」
上品なギフトボックスに詰められた、美しくかわいらしいこちらの逸品。一体何に見えますか?
一見トリュフチョコレートのようですが、実はお菓子ではありません。
バレンタインギフトとしてSNSで話題沸騰!
「驚き」や「感動」は、喜ばれるギフトに必要な要素だと思います。千葉県野田市の「日本料理しみずや」が作る「手毬(てまり)みそ」は、箱を開けた瞬間に歓声が上がること間違いなしの華やかさ。そして、スイーツのようないでたちでありながら、その正体は、日々の食卓に欠かせないおみそ汁になる手毬みそであるというギャップが、重ねて受け取る人を楽しませます。
創業37年目を迎えるしみずやの2代目店主・戸辺勇太さんが、「野田市の新たなお土産品を作りたい」と考案した手毬みそ。手作りする工程を動画化してSNSで発信したところ、そのビジュアルが受け、バレンタインデーのギフトとして大ヒットしました。甘いものが苦手な人にも喜ばれると口コミで広がり、今ではお祝いシーンなどでの贈り物としても人気を集めています。
もちろん見た目だけでなく、味も折り紙付き。赤だしと白みそを合わせた絶妙なバランスは、さすが日本料理人の手掛ける一級品です。お湯を注いで混ぜるだけで、具だくさんのおみそ汁が出来上がるという手軽さもうれしいポイント。種類は裂きイカ、とろろ昆布、五色あられ、一味唐辛子、青のり、金黒ゴマ、桜エビ、カレーチーズの8種と多彩で、「今日はどれにしようか」と選ぶ楽しみも与えてくれます。
地元の人の晴れの日に寄り添う日本料理しみずや
顔合わせやお食い初め、七五三、成人式などの冠婚葬祭、誕生日や記念日などのお祝いのシーンで多く利用されているしみずや。地元の人にとっては、人生の節目と共にあるお店です。
「一度きりしかない特別な日に当店を選んでいただいているので、忘れられない体験を提供したい」と話す戸辺さんは、おもてなしのためなら手間を惜しみません。
現在は日本料理店として愛されているしみずやですが、元々は戸辺さんの父がすし屋としてスタート。江戸時代からしょうゆの産地として栄えていた野田市は、利根川・江戸川の水運に恵まれ、江戸に向かう河川交通の要所でした。高品質な野田市産のしょうゆは江戸前ずしの発展に貢献し、その影響で、野田市内にも多くのすし屋が存在していたといいます。
そんな野田市の歴史とも密接な関係にあるしみずやが、戸辺さんの父の引退後、経営不振に陥ります。当時飲食業界で働いていたものの、継ぐつもりではなかったという戸辺さんでしたが、幼い頃からの思い出が詰まった店を残したいと、日本料理の修業に飛び込みました。
「その時には25歳で、料理人としては遅めのスタート。家族もいましたので、2年間で全てを習得すると決めて、寝る間も惜しんで学びました」
並々ならぬ努力で確かな技術を身に付けた戸辺さんは、しみずやを再生させるべく野田に戻り、すし屋から日本料理屋へと転換しました。
野田市に新しい風を
新たなスタートを切ったしみずやでしたが、再生の道のりは険しいものだったと戸辺さんは振り返ります。
「まずは一人でもいいから来てほしい」と、親しみやすいランチ営業を開始したところ、地元のママ層の支持を得て、徐々に日本料理店として地域に根付いていきました。
アイデアマンでもある戸辺さんは現在、手毬みそをはじめとするさまざまなオリジナル商品の開発にも精力的に取り組んでいます。
「野田市には昔からしょうゆ文化にひも付く強力な名産品が定着しています。そこに新しい風を吹かせることで、地元をさらに盛り上げたい」と戸辺さん。
「いつか子どもたちが『野田の名物といえばしみずや』と言ってくれるような存在になりたいですね」 日本の伝統をつなぎながら革新を続けるしみずや。Instagramでの発信も積極的に行っています。野田市から世界へ日本料理の魅力を伝える手毬みそを、サプライズギフトとして贈ってみませんか。
おみそ汁としては珍しい組み合わせの「カレーチーズ」が新鮮な味わいでした!
意外にみそとマッチするカレーに、チーズがコクをプラスしています。
お湯の量を調整して、お好みの濃さで楽しんでください♪