兵庫県内「54カ所」の交番・駐在所が『再編』されるみたい。廃止して近隣の交番に集約
兵庫県警は、県内54カ所の「交番・駐在所」を廃止し、近隣の交番に集約することを発表しました。警察官1人勤務の施設を対象にした再編で、2025年1月31日(金)付で実施されます。
組織再構築と警察機能向上で複雑・高度化する「犯罪」に対応
兵庫県警を取り巻く環境は近年、大きく変化しており、都市部と郊外の人口格差の拡大、訪日外国人の急増などにより社会環境が急激に変化。振り込め詐欺などの特殊詐欺や、IT技術を悪用したサイバー犯罪など、犯罪内容も複雑・高度化しています。
2006年度の警察署の再編整備以降、大規模な見直しが行われていない「兵庫県警」の組織体制。現代の犯罪に対応できる装備資機材の充実や施設への投資、人員の再配置などの課題解決のため、2017年に、未来を見据えた兵庫県警の機能強化のための「次世代に向けた兵庫県警察の組織の在り方を考える懇話会」が設置されました。
画像:兵庫県警察 資料より
この懇話会で”早急に取り組むべき”と答申されたのは「時代の変化に的確に対応できる組織の再構築」と「組織体制のより効率的・効果的な運用を通じた警察機能の向上」の2点。
犯罪への専門的、広域的な対応や、警察署間・交番・駐在所における業務負担の較差、小規模警察署の脆弱性や非効率性などの課題を解消するために、警察署の再編整備などに取り組むとしています。
神戸市など県内12市町の54カ所が対象
画像:警察常任委員会資料を基に作成
このほど発表された来年1月末で廃止となる54カ所をまとめてみました。
神戸市内では、東灘署で1カ所、灘署で3カ所、葺合署で2カ所、生田署で2カ所、兵庫署で2カ所、長田署で2カ所、須磨署で3カ所、垂水署で2カ所、神戸水上署で1カ所、神戸西署で2カ所、神戸北署で1カ所が対象に。いずれも近隣にある「既存の交番」に集約されます。
実施日
2025年1月31日(金)
2021年にはたつの市と佐用町、朝来市と養父市、豊岡市内で警察署を再編。今年6月に発表された治安情勢報告では、再編前3年間と再編後3年間を比較して、犯罪認知件数や110番通報件数などの年平均件数がおおむね「減少」したんだとか。地域住民からは「パトカーをよく見かけるようになり、安心している」といった声も寄せられたそうです。