【播磨各地】災厄払い、福を招く─ 2025年 播磨の節分・厄除祭特集
一年の厄を払って新しい年の福を呼び込む節分祭と、厄を払い無病息災を願う厄除大祭が播磨各地の寺社で行われる。
【 節 分 祭 】
❖播磨国総社(姫路市総社本町)
2月2日15時半から節分祭。16時15分から年男、年女、福娘らが福餅や福豆まき。恵方巻き(1本600円)や福豆(1合500円)の授与もある。
❖姫路神社(同市本町)
2月2日13時半からの火入れ神事でスタート。赤鬼と青鬼のたいまつ合わせや舞の奉納が行われ、天狗の面を被り高下駄を履いた猿田彦を先頭に、赤鬼、青鬼、地元小学生扮する小鬼など鬼の行列の後、15時頃から年男と福男による豆まき。今年は姫路藩主の末裔、酒井忠輝さんも駆け付け、豆まきに加わる。
❖書写山圓教寺(同市書写)
2月2日に節分会と星祭。悪星を善星に変え福寿増長、願望成就、病患消除を祈願する密教の修法、如意輪加星供や不動明王護摩供養法が13時から摩尼殿で行われ、14時頃から年男らによる豆まき。袋の中には招福の金の観音像や銀の観音像、餅の引換券などが入っている。ロープウェイは定期点検で3月23日まで運休するため、徒歩で入山しなければならない。志納金(中学生以上)500円。
福崎町高岡の應聖寺で行われるダルマ供養
❖應聖寺(福崎町高岡)
関西花の寺二十五霊場の一つで、四季折々の自然に抱かれた寺。2月2日に護摩焚きと鬼追いが組み合わさった珍しい「採燈大護摩鬼舞法要」が行われる。行者が山の神社や石像に祈願する諸仏諸菩薩巡拝回峰の後、13時から厄除祈願。その後、山ノ神、赤鬼、青鬼による鬼舞と採燈大護摩供。15時頃から火のついた護摩壇の壇木の上を歩き、無病息災を願う火渡りの後、昨年のダルマのお焚き上げを行うダルマ供養に続き、餅まきが行われる。お昼前頃からは大根焚きと粕汁の接待もある。
❖大石神社(赤穂市上仮屋)
2月4日、大石内蔵助ら義士の鎮魂を願う「御命日祭」。1912年の創建時から、義士が切腹した2月4日に祭典を続けている。1月下旬から「御命日祭」まで拝殿前にお目見えする縦横約3メートルの赤鬼のお面をめがけて、参拝者は思い思いに豆をぶつけ、厄払いを祈願する。
❖鹿嶋神社(高砂市阿弥陀町)
2月3日11時から節分祭。魔を払うと言われる弓矢で鬼を射る珍しい神事が見どころ。祭典後は、参拝者も弓射りを楽しむことができ、「福豆」の授与(数量限定)も行われる。
【 厄 除 祭 】
❖播磨国総社(姫路市総社本町)
2月18、19日の11時から2時間毎に祈祷木焚上神事を行い、厄除祈願や無病息災を祈る。19時からは釜を焚いて音が鳴ると吉とされる釜鳴神事。この音を聞くと幸福が訪れると言われている。厄除祈願は両日とも20時半まで受け付ける。甘酒販売もある。
❖男山八幡宮(同市山野井町)
男山の厄神さんで知られる。2月18日(9時~12時)と19日(6時~16時)に厄除祭。姫路城を望む山頂でとんどを焚き、お守りや破魔矢などを授与するほか、厄神饅頭、厄除そば、厄除穴子鮨が出店、大福引きの催しもある。
❖増位山随願寺(同市白国)
2月11日に追儺会鬼追式。平安時代から伝わる厄除け、五穀豊穣、所願成就のための伝統行事。11時からの福引大会と増位山虚無僧保存会の尺八献奏に続き、13時から鬼の舞。「大難を小難に、小難を無難に」を願い、赤鬼(毘沙門天の化身)と青鬼(不動明王の化身)が鐘や鈴の音に合わせて舞いながらたいまつをぶつけ合う。飛び散る火の粉をかぶると1年間は無病息災で暮らせるという。14時頃からの餅まきが終わると、採燈護摩が始まり、参拝客は願い事を記した護摩木を火に投げ入れ祈願する。火の勢いが小さくなると、行者による火伏せの行法と火渡り。その残り炭を玄関にかけておくと諸難除けになるという言い伝えも。
❖厄除八幡宮(加古川市八幡町)
2月15、16日(9時~20時)に厄神大祭。春を告げる播磨の三大祭りの一つとも言われ、全国から多くの参拝者が訪れる。参道には多くの露店が軒を連ねる。