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80年前の傷も…「被爆ピアノ」高校生がコンサート企画 継がれる平和への音色

Sitakke

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広島と長崎に原爆が投下されてから2025年で80年。

高校生たちに抱えられながら会場に運び込まれたのは、1台の「被爆ピアノ」です。
3月29日から札幌市で開かれた「被爆ピアノコンサート」。

高校生平和大使などを務める北海道内在住の高校生9人が企画しました。

1945年8月6日、広島。

爆心地から約3キロで被爆したピアノは、ピアノ調律師で被爆2世の矢川光則さんによって修復されました。

80年前の被爆によってできた傷は、いまも刻まれています。

1998年に被爆者から被爆ピアノを託されたことをきっかけに、20年以上全国各地でコンサートを開き、その数は3000回を超えました。

今回のコンサートを企画したのは道内の高校生たち。

きっかけは、被爆者らでつくる北海道被爆者協会が、高齢化などを理由に3月末で解散すると知ったことでした。

戦争を知らない世代にも戦争や原爆の恐ろしさについて考えてもらおうと、開催費用をクラウドファンディングで集めるなど、1年がかりで準備。

2日目の3月30日は、札幌市内の会場に200人が詰めかけました。

被爆ピアノコンサート実行委員長で高校生平和大使の 皆川舞奈さん(18)は「核兵器のない平和な世界を作っていくために行動していきます。私たちは微力ですが、決して無力ではありません」と話しました。

原爆の惨禍を耐え抜いた「被爆ピアノ」が力強い音色を奏でます。

「平和って何だろうって考える、1人でも多くの人のきっかけになれば」

上坂芽生さん(18)もそう話します。

被爆2世で、ピアノを調律した矢川光則さん(72)は若い世代が受け継いだこのコンサートに「感無量」と一言。

「感動ですね、ほんま。平和というのは誰かが与えてくれるものではなく、1人1人がみんなで作り上げていくもの。しっかり平和の種まきができた」

被爆者なき時代が迫るなか、「被爆ピアノ」が平和の尊さを語りかけています。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は取材時(2025年3月31日)の情報に基づきます。

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