ギョウジャニンニクは北の山菜の王様!有毒植物との混同に注意【野草・山菜・きのこ図鑑】
ギョウジャニンニク ヒガンバナ科
北の山菜の王様
中部日本以北、とくに北海道に多く自生する。ネギやニラ、ニンニクと同じグループの野草で、ニンニクに似た食欲の湧く香りがある。本州以南では個体数が少なく、採取が難しい。一方で北海道では非常に人気の高い野草で、これを摘みに山に入った人が遭難したニュースが毎年のように流れる。クマも好む野草のようで採取時には注意しろと地元の人は言う。ニンニクの名がついているが、繁殖力が弱いので鱗茎の採取は厳禁であり、地上部のみを食用にする。近年、見た目がやや似た猛毒植物イヌサフランが増えており、採取の際は必ず匂いの有無を確認する。
● 採れる場所:里山
美味しそうな匂いを確認する。有毒植物との混同に注意
涼しく風通しのよい河原や林床に群生する。イヌサフランとは芽出しのときの葉の枚数の違いと、香りの有無で区別する。また園芸植物のスズランともやや似ているが、こちらも香りが異なる。これらの有毒植物と見分ける自信がなければ市販品を買うのが無難だ。
【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗