「並木町音頭」をリリース 町会員の力を結集し制作
並木町一丁目町会(小澤一竑会長=人物風土記で紹介)が、このほど作詞作曲から振り付け、歌手やレコーディングまで”100%並木町製”の新民謡「並木町音頭」を制作し、デジタル配信をリリースした。USENの週間ヒットランキング(演歌/歌謡曲)で、名だたる演歌歌手などに並んで4週連続で50位以内にランクインするなど注目を集めている。
地域の活性化を目的に制作された並木町音頭。誕生のきっかけは昨年の夏、同町会で副会長を務める島田一郎さんが「生まれ育ったこの町の歌を作れないか」と、町会の理事で作曲家・音楽プロデューサーの藤川健さんに雑談の中で話した一言からだった。「作るなら、みんなで楽しめる曲が良い」「では盆踊りはどうか」--2人のアイデアは膨れ上がり、島田さんが町や祭りの雰囲気を盛り込んだ歌詞と曲を作り、それを健さんが編曲。妻でボーカリストの藤川愛(まな)さんによる歌を収録したデモテープを作って小澤会長や町会の理事会で試聴してもらったところ大絶賛。「ぜひ町を挙げて作ろう」と話が一気に広がった。
町会員で絵川流新日本舞踊の家元代行でもある斎藤弓子(絵川千)さんが歌詞に合わせつつ、子どもや高齢者でもおぼえやすい振付を考案。回覧板でバックコーラスの参加希望者を募ると5歳から88歳まで21人の老若男女が名乗りを上げた。
長く愛される歌に
「いちょう並木が高尾を仰ぐよ〈アソレ〉」--。今年3月から4月にかけて藤川さん宅のスタジオでレコーディングが行われ、バックコーラス隊も一人ずつ収録。小澤会長や島田さんも参加してマイクの前に立った。
完成した並木町音頭は7月20日・21日に開催された町会の夏祭りで初披露された。愛さんの生歌に合わせて、この日のために練習を重ねてきたメンバーが踊りを披露し、「今までで一番盛り上がった夏祭りだった」と小澤会長。
同時に各種音楽配信ストアでデジタル配信のリリースが行われ、カラオケJOYSOUNDの曲目にも加わった。YouTubeでも聞くことができる=二次元コード。
また手作りのCDも製作し地域の高齢者や保育園、小中学校に配布。学校行事などでの利用に期待を寄せる。楽曲は今後、地域のイベントなどで活用していくという。
小澤会長は「地域の力が集まって町会の宝ができあがった」と制作に関わったメンバーに感謝し、健さんは「デジタル配信をしたことで、世界中のあらゆる人に並木町を知ってもらえる可能性ができた。皆さんに祭りやカラオケなどでどんどん使ってもらい、長く歌い、踊り継がれる、愛される楽曲になってほしい」と展望を語った。