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予防策は正しい姿勢&大股で歩く!起こす前に知っておきたい「ぎっくり腰」の基本

TBSラジオ

日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。

先日、番組の放送作家・稲原さんが、ぎっくり腰になってしまった際に、久々だったために正しい対処が分からず、どうしたら良いのか戸惑った!ということで…今回は稲原さんの経験談も聞きながら、お送りしました。

経験したことのある人は、皆さん様々なシチュエーションがあったかと思いますが、そもそも「ぎっくり腰」とは何なのか、そしてどんな時、どんな人がなりやすいのか、今回は日本整形外科学会の専門医で早稲田大学 スポーツ科学学術院教授の金岡恒治先生に伺いました。

ぎっくり腰」とは何なのか?
金岡先生:ぎっくり腰は病気の名前ではなく“急に腰が痛くなって動けなくなった”という、状態を指す言葉。腰の椎間板ヘルニアや、腰の筋肉からくる痛み、腰の関節が捻挫するような痛みなど、原因はさまざま。季節によって起こりやすいというデータはないが、一般的に、寒い時に筋肉が硬くなっている状態で、無理に動かしたりすると、筋肉や関節に痛みが出るといったことは多いのではないかと思う。起こしやすい人は、運動不足で筋肉が衰えていたり、長年 腰に負担のかかる仕事やスポーツ、生活習慣などの人。椎間板という軟骨がだんだんと傷んだところに負担がかかったり、腰の骨が変形しているところに、強い力が加わって、痛みが出てしまうなど、これまでの人生で腰に加わった負担の累積量で起きやすさは変わってくる。 

疲労の積み重ねや加齢による腰痛なども原因としてありえる、ということでしたが、実は、20代の方でも、少しずつ椎間板が老化し始めている場合があるそうで、ぎっくり腰にならない!と言い切れる年齢は無いとのことでした。
誰しもが、突然起こりうる!ということで、実際に、ピキッ!と感じた際には、どうしたら良いのか…?

ちなみに、稲原さんは、どう過ごしていたかというと…
稲原:とにかく安静に…と思って、楽な姿勢で過ごすことを心掛けた。医者に行く気力も起きず、うずくまっていた。トイレやお風呂はできるだけ上下運動をせず、すり足で移動したりしていました。仕事など、外に出て動かなきゃいけないときには、家にたまたまあった杖を支えに歩いていた。

では、稲原さんのこの判断は間違っていなかったのか…?金岡先生に聞いてみました。

金岡先生:絶対にこうしなきゃいけないということは無いが、筋肉・筋膜からくるような腰痛は、冷やした方がいい。だけど、奥深くの椎間板などの痛みなら、冷やすのはあまり関係なし。起きてしまったときに一番大事なのは、痛みが起きない姿勢で治まってくるのを待つ。生活に必要最低限な動作以外には、激しく動かないこと。とは言いつつ、ここで大事なのが、痛みが起きることを恐れるあまりに、過剰に動かないでいること。動かなすぎるのは負の連鎖を起こすリスクに。動いてみて痛ければ、この動きはやめよう、これなら痛くないからやってみよう、など…。痛みが起きない動作であれば、杖に頼ってでも動いた方が良い。

ただし、例外もあるそうです。
極端に激しく、これは普通じゃない!と感じるような腰痛に襲われた際には、大動脈解離など、別の原因や、病気が隠れている可能性もあるそうなので、その場合には、早めに病院に来てほしいとのことでした。

そんな中、稲原さんが一番恐れていたことはクシャミ!
腰が痛む時にはどうしたら良いのか、先生にアドバイスをもらいました!

金岡先生:体幹筋(お腹の周りにある腰の骨を支える筋肉)がきちんと働いていれば、腰への負担を減らすことができる。クシャミをして痛くなるという事は、背骨が安定していない状態であるということ。その状態でクシャミをすると、痛みが出てしまう。背骨を安定させるために、へそを引き込んでくクシャミをすれば、痛みを3分の1程度に減らせるのでは…?

痛みをゼロにすることはできないけれど、へそをグッと引き込むことで、衝撃を減らすことはできるのではないか…?とのことでした。

ここまで、ぎっくり腰になってしまった後の過ごし方などを伺ってきましたが、結局は、引き起こさないのが一番!ということで、対策についても聞きました。

金岡先生:腰痛を減らすために必要な運動としては、いわゆる散歩などの有酸素運動、筋トレ、ストレッチなどの体を鍛えるという運動よりも、体をいかに正しく使うか、どう上手くバランスをとるか(これをモーターコントロール機能という)が大切。体を適切な姿勢に、関節を適切な位置で、なるべく長い時間保てる筋肉を身につけることが大事。モーターコントロールには、ヨガ・ピラティス・太極拳のような、関節をゆっくりとしなやかに動かす運動が適しているので、腰痛がある人にはオススメ。普段から、週に3回走るなら、週に1回くらいはヨガやピラティスなどを取り入れるのがオススメ。食事をバランスよくとるように、きつい運動だけではなく、様々な種類の運動をバランスよく取り入れることが大事。

稲原さんは、普段から、ランニングが趣味とのことなので、ゆったりとした運動を取り入れてみるのも良いかも!?という結果に。

散歩などの運動も、バランスよく取り入れた方が良いということで、金岡先生に歩き方についても伺いました。
歩くときに気を付けたいのは、姿勢。“できるだけ背骨をまっすぐに”という意識がある方は多いかと思いますが、まっすぐな姿勢を作るには、骨盤の傾きにポイントがあるそう。
ポイント① 
前や後ろに傾けすぎず、ちょうど中間あたりを意識して、骨盤と体幹を安定させた状態で、できるだけ大股で歩く。
ポイント②
歩くときは、かかとから足が地面につくようにする。つま先の方向は、ハの字にせず、進行方向へ向くように。

こうして、体幹や骨盤を安定させることで、腰への負担も軽減できるそうです。
皆さんも、突然のぎっくり腰やひどい腰痛を未然に防ぐためにも、日頃の姿勢や運動習慣について、これを機に見直してみてください!

(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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