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市地域文化財に花供養塔 馬絹の泉福寺境内

タウンニュース

(上)馬絹の花供養塔、(下)橘消防組第四部の消防ポンプ車及び装備類

地域で大切に守られてきた文化財に光を当てる「川崎市地域文化財」に、川崎市は新たに馬絹の花供養塔など24件を決定し、昨年12月25日に発表した。

「川崎市地域文化財顕彰制度」は市が2017年に創設。法的な文化財としては指定・登録されていないが、地域の生活や風土に根ざして継承された建造物や民俗文化などを市民が推薦し、市の文化財審議会でのヒアリングを経て、市教育委員会が「地域文化財」として決定する。

新たに24件

今回新たに加わったのは、有形文化財11件と有形民俗文化財13件の計24件。地域別では川崎区6件、高津区5件、宮前区5件、中原区4件、多摩区4件で、累計264件となった。

1963年建立

このうち馬絹の「花供養塔」は、泉福寺境内に1963年(昭和38年)、馬絹花卉生産組合によって建立された。花桃はつぼみが固いうちに収穫して暗室の中で開花時期を調整し、3月3日の桃の節句にあわせて出荷される。そのためこの地域の花卉農家が毎年8月に集まり、花桃への感謝をささげる「花供養祭」が百年以上、続いてきた。

また、杉山神社資料館(高津区)に保管される「橘消防組第四部の消防ポンプ車及び装備類」は、末長地区が「橘樹郡橘村」だった時代の地域防災の取り組みを知る貴重な資料として、推薦・決定された。

市の担当者は「都市化が進む市内にも多様な文化財が残されている。地域の文化や歴史を知り、愛着を持って欲しい」と話す。詳細は市教委文化財課のウェブサイト。

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