大漁旗の絵付けに挑戦 三崎小 デザインも児童考案
三崎小学校の児童らがこのほど、10月に開かれるイベントで活用するため、オリジナルの大漁旗12枚を制作した。
大漁旗は縦0・9m×横3m。7月に全児童がデザインを考え、児童の投票で各学年2枚ずつを選んだ。
この日は江戸時代から染物業を営む三富染物店(三崎)の三冨由貴さんが制作を手ほどき。児童らはもち米と糠を練って縁取りする「のり置き」という技法で描かれた下絵に筆を使って赤や青、黄など色鮮やかな染料を熱心な表情で塗り込んでいった。
マグロが跳びはねる様子に「ロマンな昭和町〜三崎〜」とキャッチフレーズを付けた大漁旗を考案した4年生の田辺瑛人さんは「自分で考えたデザインが大漁旗になってうれしい。完成するのが楽しみ」と満面の笑みを浮かべた。デザインはマグロを題材にしたものが多く、その他、富士山や宝船、オオサンショウウオをあしらったものなど多彩な作品が揃った。
完成した大漁旗は洗濯と乾燥の工程を経て、あす9月21日(土)から3日間、三崎の産直施設「うらり」で展示。その後30cm幅に裁断し、10月5・6日の「みうら夜市」と同日開催されるイベントで120個の灯籠として下町の夜を照らす。
同小卒業生でもある三冨さんは「絵柄からマグロが三崎の象徴として子どもたちに浸透していることが分かる。伝統工芸を通じて郷土愛を育む機会にもなれば」と目を細めた。